姐

日の丸~寺山修司40年目の挑発~の姐のレビュー・感想・評価

2.4
寺山修司の試みを知る という点では見てよかった

「日の丸」「あなたは…」を現代に踏襲するのであれば、これらの番組で寺山修司がテレビという媒体を使ってやりたかったこと、見出したかったものは何だったのかを考えてからすべきで、そうでなければ二番煎じにもならない真似っこしただけのものになってしまうと思うんだけど違うのか?
この映画の構成だと序盤に真似をした街頭&Twitterインタビューがあり、中盤から寺山修司と番組を掘り下げる章が入るから、事実がどうあったであれ、あとから思いついて取って付けたように寺山の周辺や当時の番組関係者に話を聞いているように見えてしまう。
寺山は当時の最先端メディアであるテレビで「『情念の反動化』への挑戦」を目的に突発的な街頭インタビュー番組を制作した、そうした意図を知らないままで、現代で日の丸の意味や幸福を聞いていたのは結局何のためだったのか?監督の自己満足を見せられていただけ?という違和感が最後まで拭えないまま終わってしまった。
姐