シアトル国際映画祭 Cinema Italian Styleにて。
ローマ警察の暴動鎮圧チームで唯一のアフリカ系のダニエルが信念と家族の間で板挟みになる話。
移民のダニエルの家族は治安が悪い不法移民の多いエリアのアパートに住んでいるが、ダニエルは家族や移民たちへの警察の暴力等に疑問を持ち、自ら警察に加わり改善しようと思ってるようだったが……
組織の腐敗や悪事は一個人が変えていくのはとてつもなく難しい。仕事と家族の住むコミュニティの板挟み状態。
改善を望む彼の心が折れそうなくらいの職場での白人警官からの差別、ストレスたまる。
こんな警察内部を知ってしまったら、警察が移民コミュニティを立ち退きさせるのではと不安になるのも当然だろう。
コミュニティ側も不法移民が多いことや暴動も起こしていることもあり堂々とできない弱みあり。
これはダニエルはキツいだろうな。
彼自身も子供が生まれる予定あり、仕事を失いたくない、差別がいまだにあるこの地では彼は他の仕事につけない可能性も高いだろう。
虐げられた者たちを救いたい、環境を良くしたい、警察の腐敗を止めたいと望んだ一人の若者が、その巨大な組織の前に無力さを感じるしかない。仕事をきっちり真面目にこなすことが虚しすぎる話だった。
子供の視線が刺さる。