長いようで短いこの人生において、自分の生き方に後悔がないよう選択していきたいと強く思った。
ジブリ作品には、その世界を構成する「理」がこちら側(現実世界)に根差しながらも別軸で確固たるものとして通底しており、そこにずっしりとした「納得感」が乗っかっているため、まるで本当に存在しているかのような錯覚を起こし、まるで実家の裏庭に存在しているかのような「親近感」と「異質感」を鑑賞者に抱かせる。
本作もそんな重さが乗った作品になっていると感じた。
ストーリーもジブリ印の極太ファンタジーに仕上がっており見応えもバッチリで、キャラクターのビジュアルもどこかクセになる見た目をしており見惚れてしまった。
宮崎駿監督の集大成みたいに感じてしまったが、お別れまではもう少し時間が欲しい。
〜以下備忘録ネタバレ〜
スタートの疾走感、母の死。
一目でジブリの登場人物だとわかる特徴的な使用人たち。どこか懐かしい気持ちがする大きな屋敷と生活する家。
疎開先で受ける排斥行為に反発するかのように自傷するマヒト。
謎の青鷺。
(後々大叔父の後継者を探すための案内役ということが判明)
母から貰った「君たちはどう生きるか」
ナツコが森へと消える
生と死が混在する海の世界
生きている人にしか殺生はできずそれを待つ死人。
「上の世界」に生まれていくワラワラ
生命の誕生
DNAの螺旋図のような幻想的なカット
ワラワラしか食べられないためを狙うペリカン、残酷な世界。炎を操るヒミ。
奉られる「イシ」
若かりし子供時代の母(ヒミ)との異質なボーイミーツガール的展開。
大叔父様がマヒトに託す、海の世界
悪意のない13個のどの石を選び、積み上げるか。大叔父と契約した空から飛来した「石」。
マヒトの友達になった青鷺
インコドリの王による横槍。崩壊する海の世界。続く「新しい母」との生活。