何年もずっと待ち続けた新作を観てしまった。
始まった瞬間に、眞人の顔がみえた瞬間にああ、宮崎駿だと思いました。
スタッフロールの最後に
原作・脚本・監督 宮崎駿
と言う文字が見えた瞬間涙が出そうでした。
誰がどう評価しようとわたしはジブリが大好きだし、この作品は最高です。
もう難しいかもしれないけれど、宮崎駿にはいつまでも新しい物語を生み出してほしいと願わずにはいれません。
👇以下観終わった後の感情を忘れない為に書いた見せるようではない乱文です(ネタバレあり)
同名の漫画を読んだことがあったし風立ちぬの自作品なので、最初始まったときにやっぱり戦争をテーマにした1人の人間の生き様映画なのかなと思ったが、青鷺が喋り出した辺りから、もしかしてこれはとてもファンタジーなのでは…？と思っていたら、現実世界の下の階層に行った先は、宮崎駿の今までの軌跡と新しいその先が詰まった空想世界だった。
塔の壁を登ろうとするところは千と千尋だったし、大叔父様のいるところの草原は風立ちぬやハウル、インコが沢山いるところは湯屋のようでした。
火や水のすこしもったりとした表現や、無表情ながらも感情が揺れ動いているのを髪の毛で表現したりと、なんども観てきた宮崎駿の表現技法なのに、観たことのないストーリーでそれが本当に感動した。
今回は女の子出てこないのかな？と思っていたら後半に主人公の導き役として主人公の母の若い頃が出てくるなんて…
最後に、違う扉から出る瞬間が真人にとっては永遠の別れになるのが辛かった。
でも、夏子さんを母と呼べなかったのに最後はきちんと母と呼んで一緒に元いた世界に帰ったのはえらかった。
青鷺も最初は不気味だったけど、最後は友達と言ってくれたところにグッときた。
また、自分でつけた傷を自分の悪意と認めて、悪意に塗れた元の世界でも戻ると言ったところが今回宮崎駿が伝えたかったことなのかなと思った。
自分の弱いところと向き合って生きていく。そうすることで人はまた成長できるのだなと思った。
全く触れていなかったけれど、久石譲の音楽がいつものことながら良すぎた。
元の世界ではピアノの曲が多く、少し寂しさを感じさせるようなメロディだったが、
下の世界に行ってからはこれぞ久石譲！というようなオーケストラの曲が流れてきて最高だった。
早くサントラが聴きたいなあ。
