水ようかん

君たちはどう生きるかの水ようかんのネタバレレビュー・内容・結末

君たちはどう生きるか(2023年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます



今回の話で印象的な点が、
ペリカン(コウノトリ)とインコ。
また、異世界と現実世界の対比。


二羽の鳥で有名な特徴。
ペリカン(コウノトリ)は赤ちゃんを運んでくる鳥である。
インコは人間の声、話し方を真似する鳥である。


今回、宮崎駿監督がこの二羽の鳥を採用したのには、それなりの理由があると思う。

まず、異世界にいたペリカンは、モフモフな白いやつら(熟すことで生を宿すらしい)を遠慮なく貪り食っていた。
ひとつ見方を変えると、悪意などない調和のとれた異世界から、マヒトたちの住む悪意に溢れた現実世界へペリカン達が運んでいると解釈できないだろうか。まさに現実世界からすると、赤ちゃんを運んでくる鳥そのものである。

また、インコ達は異世界の中で一つの生活形態を構築していた。まるでインコ達の世界のように。人口爆発ならぬ、インコ口爆発。
現実世界を悪意のある世界としつつも、人間を模倣することで異世界において生態系を作っているのだという、一つの表現だったのではないかと感じる。マヒト達、人間を食料としており、全インコが同じ方向を向いている。現実世界の人間は多様性と言いつつも、そこにはやはり人との比較、嫉妬、嫌悪感等からくる悪意からは逃れられない。その辺りの比較が感じ取れた。




ツラツラ書いたが、私はアオサギが好き。
水ようかん

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