このレビューはネタバレを含みます
色んな人の感想を見てから、映画館に足を運んだが、「宮崎駿さんの遺言だ」という気持ちで見ると、観終わった後に、その意味がわかって、寂しくて涙が込み上げてきた。
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重たくてグロくて哲学的な内容だから、
事前情報なしで、明るいジブリをイメージして観に行ったらそのギャップで酷評になるのもわかる。
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---ここからはネタバレ含む感想----
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これまでのジブリのオマージュを全体に散りばめて、宮崎駿さんの作ってきたジブリの世界=「塔」、真人=宮崎駿さんの「後継者」と見立てて、最後、後継者に渡らずに塔(ジブリの世界)が崩れ去ったところから、ああ、もうこれが本当にジブリ作品の最後なんだなということが伝わってきた。
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なつこが、真人を守るために、本当は違うのに「大嫌いだ！」と叫んだシーンや、青鷺が嘘つきか？というお題に対して青鷺は「本当だ」真人は「嘘だ」と答えたシーン、真人が青鷺の羽をちぎるシーン、どれも重要だと思った。
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真っ直ぐな人ほど、悪意に染まってしまう。
悪意に染まっている人のようで、優しい嘘かもしれない。
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物語の時代設定は戦後直後なのに、
同級生からいじめを受けて、
自分を傷つけようとするところや
おじいちゃんではなく、おばあちゃんが多いこと(高齢化社会)は、今の社会を表しているんだなとか、細かいところにメッセージが散りばめられていた。
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久石譲さんの音楽の表現も含めて、
映画館で観てよかった。
ピアノ1音で緊張感や静けさが伝わってきて
しびれた◎
