安部公房の最後の長編「カンガルーノート」を想起させるような、奇々怪界なSF冒険譚。ジブリ感満載の世界観に切り替わってからは全く退屈せず、今まで散々見てきたジブリ作品のオマージュを追ってくだけでも満足。
ただ、何度も夏に見たくなるかと言われると、そんなことはないかな、という印象。金ロー夏のジブリ祭りでもなかなか放送しないんじゃないか…
難しいというか、もう少しストーリーの配分があったのではないか、とも思ってしまう。たぶん監督が時間を割いてでも伝えたいメッセージと、僕が見たかったストーリーに齟齬があるのかもしれない。