ごめんなさい宮崎駿さん。
伝えたいことが多すぎて、あれもこれも詰め込んだ感じがする。結果的に監督のファンであれば汲み取れる物が多いけれど大衆ウケは難しそう。兎に角内容が凄く複雑。マルチバースでもなくタイムスリップでもなく不思議な空間だった。
絵画や彫刻のように創った人の歴史が深く刻み込まれた作品なので、感覚が合わない人にはとことんハマらない印象。
声優の情報はある程度入れておいた方が、ストーリーにより集中できるのでオススメ。
集合体恐怖症にはちょいキツいシーンあり
これまでのジブリ作品のオマージュ盛り盛り
タイトルの意味は
①私(宮崎駿)はこう生きたが、君たち(これからのアニメの担い手)はどう生きるのか
②眞人はこう生きたが、君たち(若い世代の視聴者)はどう生きるのか
③この映画を見て、感じて、考えて、君たち(監督自身も含めた人間全員)はどう生きるのか
以上3点が含まれているのかな。
この映画を理解できない、難しいと考える人は、自分を卑下する必要はないと思う。なぜなら、述べてきた通り感覚的な映画だから。だだし、レイトショーで見るのはお勧めしない。睡魔との戦いになる。
以下少し、ネタバレあり。
宮崎駿の半自伝的な話にプラスして主人公眞人の喪失と再生の物語。DCの『フラッシュ』と若干テーマは被る。この内容を子どもに果たして理解できるのか。
大人になってジブリ作品を劇場で観たけど、絵が綺麗でアニメーションとしての極致に達していた。スタジオ地図の協力があるのも細田守の恩返しのような感じで良かった。ここからは、細田守や新海誠にバトンタッチしよう。宮崎駿最後の作品とするならば良かったのではないかと思われる。また、引退詐欺はありそう。
声優は、菅田将暉と柴咲コウが頭一つ抜けて上手かった。『打ち上げ花火、下から見るか、横から見るか』の菅田氏は下手だった印象があったけど、経験を積んだからなのか最初はわからなかった。柴咲コウはコナンの映画のゲスト声優の時から馴染んでいた。
何より、一番良かったのは主題歌。監督から5冊もの絵コンテを渡されて米津玄師が作り上げた素晴らしい楽曲。勿論、音楽の久石譲も良い。ジブリにはやっぱりこの人です。
