全然釈然としない映画だった。
縦軸が見えなすぎる、言いたいこといっぱいあるんだろうな、多分こういうこと言いたいんだろうなっていうのはすごく伝わるんだけど全て散漫というか深掘りを感じない。言い過ぎは野暮というには、言い過ぎてる気もしていて。わからないならわからないなりに面白いということでもなく。
ただぽつぽつと疑問が散りばめられてるような、それが一本の軸に収束されてく感じがない。
ソウルフルワールドにしてはぶれすぎてるが、わらわらとか産屋とか死装束みたいな衣装とか生死が大テーマなのかな？とも思いつつ。創作についての一つの答えといえばそうだなぁとも思えるし、創作の死についてなのか？なんにせよ、よくわからない。
ただこの軸は、この本を読むか、高畑勲と宮﨑駿の関係だとか、宮崎駿のバックボーン知らないとわからないわけだ！と考察見て納得した。わからんよそんなん。だから本当に宮﨑駿の思いの丈でしかないのだろうと。
セルフオマージュがいっぱいあったが、クオリティの低い自己模倣って感じでジブリらしさをなぞってるだけのようで物足りなかったし、ただそうすることがジブリの再現は不可能って言ってるのかもしれないし、、、、大叔父のセリフで、あーージブリってここで終わりなんだーと思った。悲しかった。後継者もいないし、そもそも後継者なんて作れないのかも。
ストーリーで評価したら全然面白くはないと思う。ただそこ以外を見るべきなんだろうな、とは思いつつ、物語を正直期待してしまってたので肩透かし。
してやられてるのかも。まんまと嵌められてる。いろんなものを散りばめてるのに答えは教えてくれないから釈然としない。期待したものが出てこないで癇癪起こしたガキなのかもしれない、答え待ち人間なのか私は！くやしい！
物語をただ楽しませてもらってるというお客様根性、そういう姿勢を否定されたような気がしたからイライラしてるのか。観ることの自発性を求められた気がした。
自分は金払って感傷中毒に浸かってるだけの人間、期待したお涙をいただけるとおもってるんじゃねえよ！と！言われたような。ただ消費するだけの人間と見せつけられたような。悔しい〜〜〜〜
というかその姿勢に気付かされたのが悔しい〜〜〜
わかんない、宮﨑駿の自己満と言われればそうだろうし、突き放されてて当然で、相手されなくて泣き喚く私もまた当然なのかもしれない。映画は観る人のために作られてると思ってる節がどっかにあるからな！！創作の、自分の言いたいことと、観る相手をどこまで思うかの線引きに私はいっつも迷う、躊躇するから。
とりあえず今まで宮﨑駿が何かを肯定するために映画を作ってるというなら、今回の映画は宮﨑駿自身を肯定する作品なのかもしれない。懺悔もありそうだけど。
何が答えかは言われてないと私は思ってるので、こう受け止めても別にいいよね！！！
冒頭3分くらいの映像は最高でした、絵と動きは全編最高だったけど、キャラデザはな〜〜、あえてなのかもしれないけども、、、、、、うーーん、、、
集大成とは言えないと思う、ただ終わらせるための映画だと思った遺書だよこんなん。決算といえば、まだ近いのかもしれないが。
