前半引き込まれたが、終盤になるにつれて私の心は固まっていってしまった。
前半良かったのは、おばあちゃん7人集まれば、不思議とこういう凸凹が揃うのよねっていうキャラクター造詣。最初の青サギとの決闘からスグ「夢の国」へ行かないところ、やけに文学的な展開をする。森へと進むワクワク。土、木、紙、内臓など、素材の質感描写は、さすがっす。
それなのに中盤以降、何故こうもしっちゃかめっちゃか。
まず「ふたり仲直りしなさい」でガクッ。これをオモシロと捉えていらっしゃるのか。
主人公がダメ人間の成長物語じゃないから感動が少ないのか（でもパズーも同じ勇気ありまくり完璧少年なんよな……。）ファンタジー世界の素材感なんて知らんから、画としての感動がないのか（まぁ言ったら室内劇だから壮大さだってないわけで......。）それともお姫さまを救いに行くお話が古臭いのか。ちがう、根本はそうじゃない。
ジブリは凄い。
私が子どもの頃から常に挑戦し続ける、世界でいちばんの偉大なエンターテイメント会社だが（働きたかったよ！エンドロールに自分の名前がのるのが夢だった！）全仕事人を尊敬しているが、しかし、
ジブリはもう、人のこころを動かそうとしていない、って思う。恥ずかしくない仕事をしよう、こういうシーンを描きたいという「作為」だけが透けるように見える。
ぷにぷにしたキャラクターも必要か？！
いかにも中国産という感じがして、私は好きになれませんでした。「ほーら、お前らこういうのカワイイ〜って言うんだろ〜」と餌を撒かれている気分。それで魂が二重螺旋って安っぽすぎる。ブンミおじさんもただのファンサじゃん。
勝手なことばかり言ってすみません。ただ、宮崎駿と同じ時代を生きられることには、やっぱり映画館で観ておかないとなんですねぇ。叔父さんから甥へのメッセージ、俺はこうしたけどお前は？何、レビューとかやっちゃってんの？って話よ。
それにしても、ジブリでトイレシーンと下まつげは初めて観た気がする。
