まぁなんだかんだ言って、駿さんはこれが遺作って決めて物語を描いたりしないだろうと思っていたけど、今回は、これで終わりのつもりかもしれないと強く思った。
現実を生きることができない人が行く世界。その世界の方が悪意もなく平和なのかもしれない。でも、本当にそれでいいのか、私たちが生きていくっていうことはそうではない世界の中でかけがえのない何かを探して生きていくことなんじゃないのか。
風景や表現は、ここは風立ちぬだ、ここはハウルだ、これは千と千尋…と見覚えのあるものもたくさんある。でも、いつもの作品よりもメタファーが効いている。
これがあの人が考えてきたことだったのか。