最高でした。
まさに自分が求めていたものでした。
「よく分からんけどなんか良い」
これが僕のジブリ作品のイメージで、まさにそれを感じた。
最近は、起承転結の綺麗なストーリーや気持ちのいいオチがある映画が多く、それはもちろん大衆受けするだろうし、それはそれで面白い。
でも、スジの通った理解できる映画を作ることよりも、理解できない映画を作る方が難しいんじゃないかと思う。なぜなら理解できない映画はスジが通っていないからだ。もちろん、ただ理解できない支離滅裂なものではなく、理解はできなかったがなんだか良かったなと思えるような映画の事だ。一つ一つの場面の意味は説明がつかないが、見終えたあとの全体の印象がとても心地いい。そんなモノづくりに僕はとても惹かれる。
これが「よく分からんけどなんか良い」というイメージだ。
だから、映画に綺麗なスジを求めたり、全ての設定に意味を求めたりする人にはこの映画はウケないだろう。この映画を酷評する人と絶賛する人の二極化しているのはそのためだと思う。
もちろんあのシーンはなんの意味があったんだろう、あのセリフはどんな意味なんだろう、と考察するのは楽しいし自分も考える。
でも実は宮崎駿ははじめからそこに深い意味を用意していないのかもしれない。
宮崎駿の作ったものにまだ触れられることを幸せに感じる。
