おっさんと青春映画

ゴジラxコング 新たなる帝国のおっさんと青春映画のレビュー・感想・評価

2.0
擬人化された怪獣のチーム戦、都市を破壊する描写の少なさ、未開の地の民族の雑な描写、薄味の人間ドラマ等々、良くも悪くも東宝チャンピオン祭りの頃のゴジラ映画のテイストを再現したい作品なのだと思います。その再現度の高さだけで言えば100点満点の出来だと思います。

ただ、個人的にはもうちょっと硬派なゴジラの方が好みでした。ほとんどが地下空洞を舞台にしているせいで、『平成ガメラ』や『シン・ゴジラ』のような日常の景色の中に怪獣が侵入してくるワクワク感みたいなものは皆無です。怪獣のアクションもちょっとスピーディー過ぎて、もう少し重量感が欲しかったと思いました。あと前々作から思っていたけどモスラのデザインがやっぱり受け付けない(笑)。

とはいえハリウッドが作った今作と『ゴジラ-1.0』が同時に映画館でかかっているというのはゴジラ史上でも凄いことなので、それは素直に喜びたいと思いました。