〝一線を越える。常識が変わる。〟
ゴジラとコングが並んで走ってくる、インパクト大のキービジュアルの時点でもう最高。
前作で相当派手にやり合った二匹がタッグを組むという、最強の敵だったヤツが味方に回った時ほど頼もしいことはない的な少年漫画のノリがアツい。
そして、人間ドラマより怪獣ドラマの方が面白いという不思議な体験をすることができる。
かつて日本が作ったゴジラ映画『地球攻撃命令 ゴジラ対ガイガン』では怪獣に漫画みたいな吹き出しで会話させたりしていたが、今回はその完全上位互換。
表情と仕草と鳴き声だけで、彼らが何を言っているのかが大体わかる。
ゴジラの「またここに来たら殺すって言ったよなぁ！」という幻聴が聞こえてきそうな咆哮や、コングの「話を聞け」と宥めるジェスチャーは、子供でも理解できるし楽しめるに違いない。
やっぱり怪獣映画は子供が楽しめてこそ、だと思う。
ラストバトルでは、重量級の怪獣バトルを逆手に取った、今まで見たことがない光景が繰り広げられる。正直、このシーンには驚いた。ゴジラ映画を見慣れている人ほど、衝撃を受ける映像だと思う。個人的にはこのシーンだけでもチケット代の元が取れた。
敵がアイツでいいのかという疑問はあるが、きっちり落とし前がついて気分爽快だし、何よりバトルシーンはやりたいことをやり尽くした感がある大盤振る舞いで満足度はかなり高い。
続編があるのなら、ぜひ観たい。
怪獣だけでドラマもいけるという新境地が切り開かれた今、観たことのない映像をこれからも観せて欲しい！
……ところで、『ゴジラ×コング』ってどう読むんだろう。
