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ゴジラxコング 新たなる帝国のSHOHEIのレビュー・感想・評価

3.6
製作初期タイトルが「Son of Kong」で、前作で東宝との契約も切れたことからもともとはコング2的な路線だったと思われる。その後、ドラマ「モナーク」内にゴジラが登場することが発表され、同時期にゴジラ&コング共演の新作発表があったことから、元からあったコング映画のアイデアにゴジラをゲスト的に加えた脚本になったのでは。正直ゴジラはいなくても…と思えてしまう内容。ただし一切喋らないコングのパートが成立してしまってるのが面白い。一応人間パートはコングパートと対になる構成だけど全く薄い。無くてもいい。怪獣の喧嘩は面白いんだけどいまいち気持ちが盛り上がらないのは相手がコングとゴジラのパチモンだからか。今回はゴジラを一切出さないでコングが名実共にキングコングに変貌するシンプルな中身でも良かったかな。ハリウッド製怪獣の魅力が皆無なので東宝から新たにレンタル契約するか、新怪獣のデザインを出してもらわないとユニバースが行き詰まりそう。個人的には突き抜けたSFはそろそろ切り上げてシリアス路線にシフトチェンジしてほしい。ラストバトルでリオが壊滅しているし「バットマンvsスーパーマン ジャスティスの誕生」的発展のさせ方で。

ところで冒頭のコングの棲家が33年版のオマージュだったり、ゴジラが北極海で目覚めるシーンは「キンゴジ」を彷彿とさせて気が効いてる。顔面パンチでコングがイキリ猿を黙らせるシーンと怪獣含めた登場人物全員が話の分かるやつらだらけなのが笑える。
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