原作の好きなところは、家族三人それぞれ特殊な技能を持ちつつ、それを隠しながらミッションをこなさなければならないという巧みなプロットと、シンプルかつコミカルで子供でも楽しめるが大人の鑑賞にも耐えうる脚本のうまさにあります。
しかし劇場版ではどちらも上手く噛み合っておらず凡庸な映画になっているように感じました。
週刊漫画用のプロットが劇場版で足枷になるのはしょうがないと思うのですが、脚本はもう少し上手く出来なかったのかな。
前半の話が後半とそこまで関係がないことや勝負の決着もあまり上手く感じなかったのは、スパイファミリーの脚本のうまさを評価してる僕はとてもガッカリしました。
漫画のアニメ映画化なんてこのくらい気楽に楽しめるほうがいいだろうという気持ちと、もっと1本の映画として評価できる作品にして欲しかったという気持ちがせめぎ合っています。