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インフィニティ・プールのnoborushのレビュー・感想・評価

インフィニティ・プール(2023年製作の映画)
2.0
Infinity Pool 2023年作品
4/10
Infinity Pool
ブランドン・クローネンバーグ監督脚本
アレクサンダー・スカルスガルド ミア・ゴス クレオパトラ・コールマン
トーマス・クレッチマン
リゾートが主要な産業の国が舞台。金持ちの西洋人がリゾートにやって来る。
国の法律は厳しく、すぐに処刑されてしまうのだけれど、Infinity Poolで
受刑者はコピーされ、コピーが代わりに処刑されるところを、本人がみることで
刑が執行されたことになる。
罰を受けたことにはならないので、西洋人は無茶苦茶やり始める。
ブランドン・クローネンバーグには父親のような奇妙なSF作品を期待してしまい
ながらも、「アンチヴイラル」「ポゼッサー」と父親のパチモノ程度の作品をみさせられて
失望している。
本作も同様。コピーを作って代わりに罰せられるというアイデアは面白いと思うが
そこからどのように話を展開させるかに違和感がある。
父親のデヴィッドであれば異常な世界を舞台にしながらも、そのに出てくる人物の
行動はすんなり観客に理解できるものになっているから、今観ても古さを感じない。
本作はキャラクターが無軌道な行動をとる理由は、ミア・ゴスならそういうことを
しても違和感ないだろうぐらいの甘えがあるのだと思う。
アレクサンダー・スカルスガルド ミア・ゴス起用しとけば何とかなる。
「ポゼッサー」ならアンドレア・ライスボロー。
「アンチヴァイラル」ならケイレブ・ランドリー・ジョーンズ。
キャスティングがいちいち上手いのは感心し、思いつきもいいのだけれど、
脚本をもっと練らないと親の七光りで終わってしまうだろう。
Infinity Poolのシーンとか父親と違って淡白でフェティッシュで無いことも、
映画監督という仕事に情熱がないように感じる。
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