mgc

世界残酷物語のmgcのネタバレレビュー・内容・結末

世界残酷物語(1962年製作の映画)
3.0

このレビューはネタバレを含みます

【残酷!野蛮!モンド映画の金字塔】
地球上になお残る未開社会と、その中の奇習や風俗文化、その対比として文明社会にいまなお残る未開的状況を(ヤラセをふんだんに踏まえ)嫌に美しい主題歌「モア」の旋律に乗せ見世物感覚で紹介するドキュメンタリー映画。いわゆる「世界衝撃映像集」

原題にあるCaneは犬を意味し、イタリアでは「ゲス野郎」を意味するスラング。
最初のシーンでは保健所の殺処分されるであろう犬たちがいる。しかしニューギニアで豚をボコボコに屠殺していた未開部族は犬を可愛がり、しかし台湾では犬が捌かれ食べられ、しかしアメリカでは家族同様に死を惜しまれ墓地に手厚く埋葬されている。
視聴者は人間の残酷さ、野蛮さは未開人も文明人も変わらないという事を暴かれる。

イタリアの過激記者ヤコペッティが制作。
この作品以降「ヤラセ混じりのいかがわしいドキュメンタリー」をこの作品の原題ちなんで「モンド映画」と呼称するようになった。

当時テレビの普及も薄く、海外旅行なぞ夢のまた夢だった時代、書籍や旅行映画なんかでしか海外のことを知れなかった。
最中他国の奇習をまざまざと見せつけたこの映画は世界中に衝撃を与えたそうな。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
保健所の犬たち→南イタリアのバレンチノの肖像除幕式→ニューヨークのロッサノ・ブラッツィがファンの女の子たちに揉みくちゃにされる→南洋土着民族のボーイハント 女の子たちが数少ない男の子を追っかけ回す→文明国でのマンハント ボートに乗るセクシーなネーチャンたちを海軍兵が甲板の上で追っかけ回す→ニューギニアの豚に人間の乳を与える原住民、五年に一度の肉食祭りで豚を棍棒で叩いて屠殺、焼いて食す→ロサンゼルス郊外の動物墓地→台北の犬肉レストラン→ローマのカラーヒヨコ工場▽フランスのフォアグラ工場→日本の松坂牛にマッサージをし、ビールを飲ませる→タバル島のタピオカで女を肥えさせ長に献上する儀式→ジムで鍛える白人高齢女性たち→食糧難の香港とゲテモノ市場→ニューヨークの昆虫食高級ゲテモノ・レストラン→蛇を常食とするマラヤ人→蛇を首にかけて練り歩くサン・ドメニコ祭→イタリア南端カラブリア半島の奇妙な祭り 男が剣山のようなもので全身を出血させながら街を練り歩く→シドニーの少女ばかりの水難救助隊訓練→ビキニの放射能でおかしくなったウミガメが砂浜から海に戻れず乾いて死ぬ→マラヤの多くの人骨が沈む海底墓地→同じく危険な鮫漁と鮫への復讐→ローマのカプチン修道会の墓地→同じく無名の骨を守る赤頭巾教団→ハンブルグの酔っぱらいたち→東京の謎トルコ風呂→マカオの中国人の葬式→シンガポールの死期が近い人間をかき集めた施設その周りで早く逝け〜的な祭りをする“死の家”→ロサンゼルス郊外の自動車墓地→同じくスクラップ自動車のアート・ギャラリー→チェコの美女の肌で描く前衛映画→ハワイの観光団→牛の首を切るネパール・グルカ族の祭り→ポルトガルの町ぐるみ闘牛→ニューギニア・ゴロカ地方の穴居人→同じく、そこにいる白人宣教師が原住民に教えを刷り込んでいる→ポート・モレスビーの原住民の飛行機崇拝
mgc

mgc