世界残酷物語の作品情報・感想・評価

世界残酷物語1962年製作の映画)

MONDO CANE

製作国:

上映時間:91分

3.5

「世界残酷物語」に投稿された感想・評価

今もなお、影響を与え続ける、
映像作品史上最大の功罪。

現在と比べ圧倒的に
情報量が乏しい時代に
民衆に叩きつけられた
鮮烈な画の数々は、
好奇心を扇情する為の
単なる露悪趣味とも言えるし、
観客のリテラシーを
試しているものとも言える。

本作の監督を務めたヤコペッティ氏は
面白いものを撮るのには、
ヤラセも不正も厭わなかったという
逸話をもった元祖"テレビ的"な
人物として有名。
だが、その一方では、
人々が持っている
アフリカやアジアに対する
潜在的な差別意識を
逆手にとって作成したという、
聡明な視点も持ち合わせている。
なのでトンデモ作品として、
無下に一蹴してしまうのも
惜しくなるのも頷けるし、
一部で崇められているのも理解できる。

しかしなぜ、今更この作品に
ついて感想を書いたかといえば
ここ最近話題のイッテQ騒動が
この作品と見事にダブると思ったから。

知らない国の知らない文化
ハッタリでも楽しければOK!てか?

テクノロジーが進歩しても
今も昔も変わらないねー笑
まり

まりの感想・評価

-
スプラッタ観るつもりが思っていた残酷と違ったわ!
なんとも言えない気持ち!
素晴らしい!世界の奇習を紹介することで人間の残酷さ、奇妙さが浮き彫りにされている!個人的にはカーゴカルトの民族の話が好き!
mgc

mgcの感想・評価

3.0

このレビューはネタバレを含みます

【残酷!野蛮!モンド映画の金字塔】
地球上になお残る未開社会と、その中の奇習や風俗文化、その対比として文明社会にいまなお残る未開的状況を(ヤラセをふんだんに踏まえ)嫌に美しい主題歌「モア」の旋律に乗せ見世物感覚で紹介するドキュメンタリー映画。いわゆる「世界衝撃映像集」

原題にあるCaneは犬を意味し、イタリアでは「ゲス野郎」を意味するスラング。
最初のシーンでは保健所の殺処分されるであろう犬たちがいる。しかしニューギニアで豚をボコボコに屠殺していた未開部族は犬を可愛がり、しかし台湾では犬が捌かれ食べられ、しかしアメリカでは家族同様に死を惜しまれ墓地に手厚く埋葬されている。
視聴者は人間の残酷さ、野蛮さは未開人も文明人も変わらないという事を暴かれる。

イタリアの過激記者ヤコペッティが制作。
この作品以降「ヤラセ混じりのいかがわしいドキュメンタリー」をこの作品の原題ちなんで「モンド映画」と呼称するようになった。

当時テレビの普及も薄く、海外旅行なぞ夢のまた夢だった時代、書籍や旅行映画なんかでしか海外のことを知れなかった。
最中他国の奇習をまざまざと見せつけたこの映画は世界中に衝撃を与えたそうな。

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保健所の犬たち→南イタリアのバレンチノの肖像除幕式→ニューヨークのロッサノ・ブラッツィがファンの女の子たちに揉みくちゃにされる→南洋土着民族のボーイハント 女の子たちが数少ない男の子を追っかけ回す→文明国でのマンハント ボートに乗るセクシーなネーチャンたちを海軍兵が甲板の上で追っかけ回す→ニューギニアの豚に人間の乳を与える原住民、五年に一度の肉食祭りで豚を棍棒で叩いて屠殺、焼いて食す→ロサンゼルス郊外の動物墓地→台北の犬肉レストラン→ローマのカラーヒヨコ工場▽フランスのフォアグラ工場→日本の松坂牛にマッサージをし、ビールを飲ませる→タバル島のタピオカで女を肥えさせ長に献上する儀式→ジムで鍛える白人高齢女性たち→食糧難の香港とゲテモノ市場→ニューヨークの昆虫食高級ゲテモノ・レストラン→蛇を常食とするマラヤ人→蛇を首にかけて練り歩くサン・ドメニコ祭→イタリア南端カラブリア半島の奇妙な祭り 男が剣山のようなもので全身を出血させながら街を練り歩く→シドニーの少女ばかりの水難救助隊訓練→ビキニの放射能でおかしくなったウミガメが砂浜から海に戻れず乾いて死ぬ→マラヤの多くの人骨が沈む海底墓地→同じく危険な鮫漁と鮫への復讐→ローマのカプチン修道会の墓地→同じく無名の骨を守る赤頭巾教団→ハンブルグの酔っぱらいたち→東京の謎トルコ風呂→マカオの中国人の葬式→シンガポールの死期が近い人間をかき集めた施設その周りで早く逝け〜的な祭りをする“死の家”→ロサンゼルス郊外の自動車墓地→同じくスクラップ自動車のアート・ギャラリー→チェコの美女の肌で描く前衛映画→ハワイの観光団→牛の首を切るネパール・グルカ族の祭り→ポルトガルの町ぐるみ闘牛→ニューギニア・ゴロカ地方の穴居人→同じく、そこにいる白人宣教師が原住民に教えを刷り込んでいる→ポート・モレスビーの原住民の飛行機崇拝
Mena

Menaの感想・評価

3.0
最高に嫌味な感じで世界は不平等でいかに人間は愚かで残酷で最低な人種だと言う真実を見せつけられる
ヤコペッティ監督はリアルとフェイクを織り交ぜたモンド映画の創始者なわけで、世界の珍習奇習を特集したドキュメンタリーな本作も懐疑的な目で観てしまう
『ヤコペッティの残酷大陸』を死ぬほど観たいんですが店にも無いし買おうと思っても中古で2万近くしてるんですよね…ふざけんなよ……
tonemuff

tonemuffの感想・評価

3.3
今観るとほんとにショーもないチープなフェイクドキュメンタリーな感じではあるが、その異質さ、エッジの鋭さの中に光るものがある。
まるで見世物小屋を舞台にした作品を見るときのような、怖いもの見たさの精神で観るのがオススメ。
しがい

しがいの感想・評価

4.0
世界の知られざる文化を取材した教養ドキュメンタリー。ホラーのコーナーに置いてあったが、食人族的なモンド映画と思い込んではいけない。終始皮肉のこもったナレーションだけど、人間の生き方を非難するのでなく、冒頭で記されるようにありのままを映しだすというのが目的に感じるし、人間は元来残酷性のある生き物だというのが平凡な真実なのだと思う。

しかし、人間が弊害をもたらした動物たちの凄惨な現実には相当堪えるものがあった。
10年前の原爆実験の影響が残る島。雛が生まれることを信じて餌を探しに行き、卵を温めるために戻ってくる親鳥たち。しかし卵はすでに放射能の影響で命の核が死んでしまい決して孵ることは無いのだ。また、方向感覚を失ったウミガメが産卵の後、同じ理由で生き絶えたウミガメたちの屍を超えて内陸へ向かう映像。最期には、その死を待つ野鳥たちに囲まれながら、海に帰る幻影を見ているのか、必死に水かきの仕草をしている。
別の土地では、海での葬儀を執り行う習わしのために、人肉の味を覚えたサメによる被害が絶えないという。人食いザメに襲われた漁師はしかし、サメ漁による収入なしでは生活できず、そのためにサメ漁を続け運が悪ければ命を落としてしまう。ある時12歳の子供がサメに食われてしまったことで大人たちは朝から晩までサメを捕まえ、その口に毒ウニを押し込んで海に返すという復讐を行った。
……とんでもない映像である。それしかない。

生と死の礼賛、という意味でローマの教会墓地とドイツの酒場の対比も面白い。かと思えば、シンガポールの“死者の家”ではハゲタカのように人の死を今か今かと待ち望んでいる人間の姿が映し出される。

最後の映像は、カーゴ機を天国からの飛行機と信じ、白人から取り戻そうと考える未開人が、村を捨ててまで自分たちの飛行機を待ち続けるというもの。文明人としては持たざる未開人こそ素晴らしい生き方をしているのではないかと思いがちだけど、結局は人間、無い物ねだりはお互い様なのかもしれない。

映画として面白いかというと分からないけど映像はとても貴重だし編集や構成が素晴らしいと思うのでこの評価。
o

oの感想・評価

3.9
残酷とは何か、映し出される世界の人間もとい、それを観ている世界の"人間"そのものである。

美しい音楽に合わせて世界の奇妙な文化をいくつも映している。タイトル通り、豚を絞めてる映像などショッキングさはあるものの、そこはあくまでアクセントである。
やらせまじり、虚構ありの文化や現代人の特異な文化を交えつつ世界中の人々を映すことで、至高のアイロニーを放っている。

知らない価値観に驚き、そんなバカなと分かる場面では笑かされる。自分の残酷さを感じました。

特に日本の場面はわかってる分、面白い。
牛に8時間マッサージするかいな。

あの時代にこのセンス、傑作である。
なるき

なるきの感想・評価

3.4
無知とは、怖いモノ。

残酷だと思っていた異文化人たちが自分たちよりピュアで、自分たちの文化を並べると、いかに我々が残酷か。

ヤラセドキュメントとも言われてけるど、多少嘘を盛ってでも、自分たちに身の上を知らせるためだろう

正しい、間違い、と白黒をつけるのではなく、自分たちからは非日常的でも、同時に存在してしまっている世界を受け止めなければいけないのだ。

ただ、残酷と言いながらも、謎にお色気要素が多くて、前半なんかほぼコメディ笑

びっくりしたのは日本の描写笑
牛にビール飲ませて、マッサージしたり、東京温泉とかいう、ブラとパンツのみの女性ばかりが働いてるマッサージ付きのお風呂があったり。

どっかの島では、男を襲う女だらけの島があったりとか、うらやましいぜぇ。