とらキチ

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーのとらキチのレビュー・感想・評価

3.5
シリーズ化されたら嬉しいな…と思っていたら、ホントに実現!のパート2!
前作と比べると、プロットの煮詰めの甘さを感じてしまった。
前作では、モラトリアムな立場である殺し屋女子2人と、ガチガチの組織である“殺し屋協会”やヤクザとの間の対比が面白かったのだけど、今作での敵である兄弟は、社会的な立ち位置で言えば女子2人と同様だし、“殺し屋”で言えば格下になってしまう、というのが何とも…。しかも兄弟の背景の描き方そのものも薄くて浅いので、魅力を感じない。更にはストーリー冒頭の初戦では、あれだけ手こずっていたのに最終決戦ではまぁまぁ強くなってるし…。アレで最期、両者なぁなぁで終わってしまったら、どうしようかと思ったほど。でも濱田龍臣クンは、アレだけ内容が薄くてクサい台詞を、とても自然に言えてしまうのは、さすが上手だなぁと思った。
それと作品全体のユルユル、ダラダラのノリも、度が過ぎるとシツコイし、逆にキツく感じてしまう。今回はそれを多くの部分で感じてしまった。でもまぁ、なんだかんだ言っても、ラスト20分からは「コレぞベイビーわるきゅーれ!」って感じでテンション上がって楽しく観れたけど。
今作ではスナイパーではなくて、やたらと「花束みたいな恋をした」を推してくる渡辺哲さんや松本卓也、大坂健太のカメオ出演には笑ってしまった。特に大坂健太の衣装が季節感が全然合っていなかったし!ラバーガールの飛永翼、水石亜飛夢に中井友望が加わった“殺し屋協会”の皆さんも良かった。次作ではそちらの方を膨らませて欲しいかも。
そういえば、前作では「セリフがボソボソで何言ってるか全然わからない」って意見が多かったのを相当気にしたのか、今作では逆にセリフがキンキンワンワン、ボリューム過多で全体のバランスがとれてなくて、うるさくてしょうがなかった。
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