しど

ベイビーわるきゅーれ 2ベイビーのしどのレビュー・感想・評価

3.0
祝テレビドラマ化!
現在2024年5月で、秋のテレビドラマ化が決定したと聞いた。
うん、この作品は連続ドラマの方が合うと思うんだ。

1を見て、設定や展開は面白いけど、随所にガッカリする部分があって、それがそのまま2にも続いてたので、もう直らないんだと落胆していた。そういう欠点も連続ドラマの緩さの中では、許されるし楽しいはず。

この作品は、部屋でダラダラしてる若い女の子二人が実は殺し屋であり、殺し屋稼業の会社の社員でもある、といった漫画的設定の物語。

本作の一番の売りは、主役二人がきちんとアクションのできる役者であるということ。

設定と売り、それぞれに狙いは上手くいってるのであるが、それがデメリットにもなっている。

漫画的という部分においては、唐突な展開などもだが、セリフ回しが漫画っぽく、「思ったことはとりあえず言葉にする」というのが顕著で、どうしても、映画的な緊迫感が生まれない。ずっと独り言してたりするしね。

同様にアクションにしても、たしかに二人の動きはきちんとしてる。だけど、「二人はちゃんとアクションしてますよ」的に、広いアングルの長回しが多用される。クライマックスになるととくに。

今作、序盤の銀行強盗のところでは、アクションシーンも、細かいキレの良いカット繋ぎになっていたので期待したのだが、それ以降は前作同様、戦う二人の全身の動きが見えるカットが段取りをてきぱきこなす感じでずっと続く(ああ、シン仮面ライダーのNHKドキュメンタリーで庵野秀明が言ってた、アクションの段取り感はこれか、と思ってみたり。その映像をちゃんと編集できない庵野はダメ監督だったけど)。

これが何かなと思ってたら、映画と異なる(イマイチな)テレビドラマの特徴だったりするんだ。だから逆に、何か他の作業をしながら眺めてるテレビ画面のドラマだったら、これでも十分に楽しめる。

そんな感じで、「祝」ではある。
映画としては、もう少し、緊迫感とダラダラのメリハリが欲しいところ。似た雰囲気の実写だと『ファブル』はもちっと上手くやってる。
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