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極限境界線 救出までの18日間のiccoのレビュー・感想・評価

3.8
実話に基づいたストーリー。
わざわざ捕まりに行ったような人質に見えても同じ命。命がけで助けようとするも、何度も問題の波を乗り越えたと思わせては失敗に終わり、ずっと気が抜けないままラストまで緊張感は続く。

これはヒョンビン氏のファンは覚悟して観た方が良い。カッコ良すぎて胸がギューンなったわっ!!

テーマが重いけど、どうやって助けるかの頭脳と体力戦でずっとハラハラドキドキが続くエンタメ感が満載。
特に後半の車のシーンは凄かった!
実際に起こった事件ということを念頭に置いてみると、よく彼らはあの状況を生き抜いたなと思う。
外交官のお仕事についてももっと気取ったものだと思ってたけど、かなり大変なものなんだなということもお勉強できたわ。
面白かったです。

アフタートークにて、監督はこの渡航禁止地区にわざわざ出向いて捕まった人質という点で、助けなければいけないと皆んなが思う人質ではないことを、どんな風に描くか悩んだそう。
以下、監督のお話の素人まとめ。
「映画化の提案を受けた時、テーマが難しかったから、商業的に(大衆に)うけるかどうか迷った。
他の作品なら人質を助けることを観客も応援するけど、この作品は行ってはいけない所に行くので不安だった。監督自身も最初は行ってはいけない国に行くというのはどういうことかと思ったけど、どんな出来の悪い子でも家に連れて帰って叱る、だからこの人たちも帰るべきと思った。」
これを聞いて、とても愛がある人だなあと思った。

また、「どこまでも事実から着想を得るのかというのはとても難しい作業。二人の主役は笑えるキャラではないので、カシムで面白くした。
シナリオを修正するのがむずかしかった。
キリスト教の問題を集中して取り上げないようにした。みんな宗教の問題に話題が集中するといけないから。」とも仰ってました。

二人のキャラクターにモデルはいたかという質問に対しては、
「この事件の外交官の人にも会えなかったし、あくまでもキャラとして、ヒョンビン氏の役はは論理的に、ファン・ジョンミン氏はワイルドで直感的にと相反するキャラクターとして描きたかった。」とのことでした。

以上、アフタートークで私が心に残ったレポでした。
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