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岸辺露伴 ルーヴルへ行くのssIのレビュー・感想・評価

岸辺露伴 ルーヴルへ行く(2023年製作の映画)
3.5
良い点
さすが!というクォリティ
ドラマシリーズ視聴者なら観て損なし

残念な点
…一方で、これ映画としてはあまりに華がないというか、良くも悪くもテレビと地続きすぎてるんですよね
いやいやパリでロケしてるじゃないか!という意見がでるけど、パリが出てくるのはほんとに一部で、トータルでも15〜20分あるかどうか?な感じ。パリと言いつつ日本でロケしている場面があるなど、時間や制作費が足りなかったかな〜というのは感じる。
特にひどいとおもったのは、肝心な怪異に襲われる場面。一人ずつ「おれはあのことに後悔があるんだ〜」と叫びながら倒れていくためすごい展開が鈍臭く、引きの画面と相まって段取りぽく演劇やコント臭い。しかもその間露伴は棒立ちなので、恐怖というより早よ逃げろと苛立ちを感じる。
そして、推理の場面。原作者からのオーダーらしいがあまりにチープというか、「露伴つかってそういう話?」と困惑してしまった。
また、これは原作からしてそうだから仕方ないんだけど、ルーブルにある日本画の話なので結局物語は日本に帰結してしまうため、ルーブルである必然性が薄いというか…。窃盗団の話がルーブルに繋がるようにもうひとくさり、ひとひねりあればよかったのかもね。この辺の翻案についてはドラマシリーズは見事だったため、かなり惜しい出来。

いろいろと書いてますが、冒頭に書いたようにシリーズファンなら満足度はそれなりにあります。一方で映画の出来としては相当譲歩しないときついかも。。。
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