嵯峨

風の谷のナウシカの嵯峨のネタバレレビュー・内容・結末

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
4.4

このレビューはネタバレを含みます

映像、音楽の使い方が素晴らしかった。というか久石譲が本当に久石譲してて、割と全編青が特徴的な映画なんですけど「キタノ・ブルーか?」って思ってしまいました。調和は青色である種の破壊行為的なものは赤色で表現されてたりして、「エヴァ破」なんかを思い出す色演出でした。

まあその自然や人間やらの調和の権化みたいなナウシカさんの健気な他者のために強くあろうとする姿はとても魅力的でした。割とステレオタイプになりつつある「強い女」像ですが、まあやっぱそれでも陰では泣いてるってところはグッとくるものがありました、かなり序盤だけど。
あのグロテスクな(まあもうエヴァだよな・・・あれは)巨神兵が蟲を砲撃するところのスペクタル感と虚し怖さとかもすごく良かったです。
ある意味、「文化」と「文明」の違いというのを見ていく中で自然とは・・・とか戦争とは・・・とか、現実にも通ずる写し鏡のような関係になってるような映画で、メタファー的なんだけどやっぱアニメ的な神秘性のある自然造形や対象的に廃墟のような人工物造形が好きでした。

個人的にこの映画116分は短いんじゃないかなと思った、ちょっと他の人、特にクシャナのドラマは映画では語りきれてない、「人間」側の意見を代表する上で非常に重要だと思うんですけど、っていうのがあったりして、まあ原作読めよって話なんだけど。これディレクターズカットが絶対面白くなるタイプの映画だなと思いました。4時間半とかやられたら絶対寝ちゃうけど。
嵯峨

嵯峨