りほこ

風の谷のナウシカのりほこのレビュー・感想・評価

風の谷のナウシカ(1984年製作の映画)
4.8
大画面ジブリ。もののけ姫が1番好きだと思っていたけれど、堂々1位に浮上しそうなくらい濃厚なストーリーと真意と音楽と作風。

風によって生かされている人々が住む、風の谷。そこに住む人々やそこの姫であるナウシカは、人が"死の谷"や他の自然に生かされている事を知っていた。
一方で他の国々では、死の谷への恐怖から、破壊し人間主体の世界を作るために恐ろしい兵器を復活させようとしていた、、。

オウムや虫は見た目は気持ちが悪いと感じるが、森の守り人であり、死の谷の美しさを知る者には、恐怖の他にも畏れや尊敬を抱いている。
自然と人間の二律背反を示し、謙虚な風の谷の人々の生き方を見習うべきだと教えてくれているような、、。80年代にジブリの前身である会社から生まれた宮崎駿監督第1作。秀逸すぎる。
人と人と自然の複雑な関係を、神秘的な伝説と死の谷、それらを巡る人々で表す構図は誰にも真似できない。
りほこ

りほこ