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名探偵コナン 瞳の中の暗殺者の映画初心者のレビュー・感想・評価

4.0
コナン映画4作目。本作は「本格的ミステリー」。過去作では容疑者が少なかったり、そもそもミステリーはサブであったりしましたが、今回はちゃんとミステリー、しかも濃厚。

警察関係者が次々と襲われる。そんな中、蘭の目の前で刑事が撃たれ、そのショックによって蘭は記憶喪失に。襲われた人物は全員1年前のある事件を捜査していた。犯人は顔を知られた蘭を消そうとするが。

容疑者が多く、誰が犯人なのかわからない、しっかりミステリーとして面白い。そして映像。特に1カット目が強い。ジェットコースター背景動画からスタート。線の緻密さが画面に強度を与え、良い作品だと確信させ、かつ「遊園地」の重要性を示している。また、「水」のモチーフの多用。噴水、雨、トイレ、ボート。

1作目は次々と爆発が起きる面白さでしたが、こちらは誰が犯人なのかというミステリー的な面白さが強い。遊園地が舞台ということで映像的に映えてますね。終盤のボートでのチェイスなど魅力たっぷり。

雰囲気の軽さと重さのバランスが絶妙な作品。序盤から事件が次々と起こり、雰囲気が重く感じる。しかし、奥さんがご飯を作る一連や少年探偵団などコメディリリーフによってずっと重くならないようにしている。

何気に佐藤刑事、千葉刑事が初登場。そして佐藤刑事は初登場でいきなり撃たれるという。

映像面ではやっぱり遊園地パート。冒頭と中盤以降。線の密度がかなりある。そして、人の多さも。難易度が極めて高い観覧車など高度な技術が無ければ出来ないカットもある。映像面で言えば、1作目から4作目の中で1番良い出来なんじゃないでしょうか。

残念なところと言えば、お話として本格的なのですが若干演出が追い付いていない。BGMに頼らないカメラワーク等の本格的な演出が欲しかった。また、若干中盤がダレてるような気がしなくもない。

【総評】
1作目と同レベルの傑作。本格的なミステリーであり、かつ映像的に秀でている。

追記:「Need not to know」で締めるラストかっこいいですよね
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