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赦しのnamのレビュー・感想・評価

赦し(2022年製作の映画)
3.1
豪華役者陣を並べても褪せないアンシュル・チョウハン監督色。
「東京不穏時」が低予算だったからと画面サイズをスクエアにしていたけど、ちゃんとシネスコサイズで特に始まりと終わり、良い切り取りとトーン。

主演の尚玄さんが日本人離れしていて沖縄訛り?が気になるのは否めないけど
インド人監督としてはそういう「日本ぽさ」を求めてないんだろうから、いいのだがし。
娘との父親感の違和感…
MEGUMIさんと尚玄さんの娘が松浦りょうの方がまだしっくりするお顔立ちな気も…。

そこはまあ良い。

スキットル持ち歩いてコーヒーに入れちゃって
バーでウイスキーのロック飲みまくって
居酒屋で一人かっちょよく瓶2本も開けちゃってアメリカンなアルコール依存症。
こんなやつ日本におんのかな。ギャグやん。

まあそこも置いといて。

設定とテーマは面白かったし、切り取りも良い。
人とちゃんと接する、寄り添うことがなかった夏菜にとって、刑務所生活で培ったあの淡々とそつがない喋りも引き込まれるし
加害者とされる夏菜の罪は「殺人」"だけ"で
父親お前は娘とのいい思い出ばっかに浸りやがって娘と向き合ったんか
母親、今更自分を責めながらもなんだかんだ前に進んで娘忘れたんか
そもそも虐めてた全員
あと弁護士も金の為なんかって
夏菜以外悪いやつにも見える。
そんなことないけど。
誰とも分かり合えない。
だから誰かと赦し合って生きていくしかないのよ。っていう作品だった。
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