原作未読です。
ちょうど最近職場で起こったゴタゴタを通して「どれだけ長い時間一緒に居てもその人の本質まで理解するのは不可能」ということを身をもって体験したところだったので、色々と抉られて息苦しかった。
そうでなくても今泉力哉の作品は些細な事を深く考えさせられるというのに…
やけにリアルだなと思ったのがかなえの夫自身もどうして失踪してしまったのか「これ」と言いきれてないところ。彼が嘘つきというのもそもそも嘘なのかもしれないし、本当のところは理由があって打ち明けられないだけかもしれない。
それこそがこの映画の表面的な本質なのかなとか考えたり考えなかったり。
そこそこ重苦しいテーマなのに周りを固めるキャラクターがコミカルなのもあり、変に畏まらずに観られたのがよかったな。
自分自身のこともまだよく分かってないし、なかなか私も誰かに全てをさらけ出すことは出来ないけど、もう少しだけ人と関わったり周りを頼りながら生きていったりしたいな、と漠然と思いました。
