オリヴィエ・アサイヤス監督、20代の初期短編。
締切を1ヶ月も過ぎている新作(日本が舞台の冒険小説)の取材のためパリから日本に向かう作家ソフィ(エリ・メデイロス)の物語。
日本に着いたソフィは、友人のジョアナ(アリエル・ドンバール)から紹介された作家ラズロ(ラースロー・サボー)のツテの取材相手に深入りしたようで、危険な事態から何とか逃げ出す。
日本で作家のフリをしてスパイ活動をしているラズロは機密書類をソフィに託し、すぐにパリに戻らせる。
パリの空港では日本人風の髭男に書類を狙われるが何とかかわす。
書類の受け渡し場所にはジョアナがいたが、予定が変わったので受け取れないと、書類はそのままソフィに持たせる。
空港で待っていた、恋人らしき編集者ヴァンサン(ブノワ・フェルー)には、新作を仕上げたと伝えるが、実は書けていない。
ソフィは機密書類を持ち、港へ走る(姿を消す)。
・・というお話のようですが、時系列が交錯しているので、一見では分かりにくい。(そこがいい)
さすがに初期作ということで、演出もカメラワークも荒削りですが、モノクロームでノワールなミステリー要素もありです。
ロメールの『海辺のポーリーヌ』のあのアリエル・ドンバールが出ているのがグッド!
※タイトルも「終」も漢字だったり、ラズロは庭のある日本家屋で暮らしていて着物姿の日本人女性も出てきますが、撮影はすべてフランスで行われたようです。