まず、絵がキレイ。驚いた。
何度かハッとさせられるカット、アングルがあった。
モノトーンの映像の使い方も上手い。上品だし雰囲気がある。
ただしお話は...
傑作になり損ねた怪作って感じかな。
観終わってからフィルマークス見て知ったんだが、監督・脚本・原作紀里谷和明であったか... いろいろと問題児の紀里谷和明さんね(。-∀-)
二時間強、ずっと伊東蒼ちゃんの半泣き顔見せられ続けてちょっと気が重くなった。
「さがす」の勝ち気で行動力抜群だった伊東蒼ちゃんとは真逆で、終始受け身、振り回されっぱなしのヒロインだった。
（皆が幸せになれない世界なら、滅びてしまえばいい。いっそ全てが無にに還るなら清々しいじゃないか...）
紀里谷監督の厭世観が色濃く出てたと思う。
人の悪意を憎む、愚かさを憎む、この世はドブか!?
それでもどこかで人の優しさを信じたい、期待したい。
その思いを少女に乗っけたんだな。そう思った。
ただ、語り口がひとりよがりで乱暴、投げっぱなしジャーマン...
それがこの監督に対する悪評を生んでるんじゃないだろうか？
いや、自分はけっこう好きでしたよこの映画。
ところどころキラキラした良いシーン、良いキャラクター出てきたもの。
（追記）夏木マリさん、どう見ても湯婆婆だった(。-∀-)
毎日一レビューチャレンジ 077
