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スペースマンのseriFilのレビュー・感想・評価

スペースマン(2024年製作の映画)
3.4
地球から離れるほど自分自身との距離は詰まる。的な、宇宙の果てで自分に向き合う、「2001年宇宙の旅」以来の宇宙SFの古典的テーマ。その向き合いの触媒。2001年なら、人工知能のHAL、近年ではブラピの「アド・アストラ」、そちらは、亡くなったと思われていた宇宙飛行士である自身の父親。本作では、ハヌーシュこと、クモとオラウータンの合成知的生物。ちがうかな。。その生物とのコミュニケーションを通して、ヤクブはこれまでの自身の生き方を詰められつつ、気づきを得る。のかな。興味深いのは主人公がチェコ生まれという出自。共産主義体制だったチェコスロバキア時代のちくり屋?だった父親、そんな汚名の家族という背景。ただその情報、物語にはほぼ無関係過ぎて、もったいなさもあり、ヤクブの煩悶に絡ませてほしかったと思います。演者のアダムサンドラーは、新しい使われ方、けど、彼だからこその良さを見せました。
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