僕と同い年のジョディフォスターが等身大のオバさん（お婆さん）を演じているけれど、なんともキュート。タクシードライバーでは、厨房だった僕たちを置き去りに大人の怪しい世界で生きる少女役での衝撃のデビューだった。
以後僕と同じだけ歳を重ねる（当たり前だけど）彼女をリアルタイムで観続けてきた。
僕もそれなりに人生の山や谷を経験してきたんだけど、彼女の深く刻まれた皺を見ていると感極まるものが込み上げてきた。まるで戦友と出逢ったかのよう、というと大袈裟なんだけど。
海に飛び込みナイアドと並んで泳ぎ、海面から顔を出しニコッとカメラに向かって微笑む様は少女時代に戻ったかのような煌めきだ。
さて、作品の方は脳内麻薬のせいかおっさん化し取り憑かれたように泳ぐナイアドを中心に、彼女に夢を託しながら現実の生活との狭間で葛藤するチームの物語なのだが、
無になり泳ぐナイアドにあまりに辛い過去がフラッシュバックし、降りかかるトラブルとシンクロするシーンが繰り返されるが、やや食傷気味になる。それでも実話の重みと、諦めず挑戦する姿に、そして一体になり彼女を支えるチームに感動した。
