kaoruiさんの映画レビュー・感想・評価

kaorui

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散歩する侵略者(2017年製作の映画)

3.5

何故かカンに触る出たしで、あれ、なんでだろう、と考えてるうちに徐々に引き込まれていく。共感しようがないはずなのに引き込まれていく。
マシンガンをぶっ放すところのカタルシスは哀愁さえ覚える。まさかここか
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ダンケルク(2017年製作の映画)

4.0

音響の映画だ。時の刻む音が全編貫く。
それぞれの場所で空間で刻む時は異なりそれは音となり、船倉を貫く銃弾の音に重なり、爆撃を耐え忍ぶ鼓動に重なる。
刻みがふと止まった時、プロペラが止まり只風に舞う。恐
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ありがとう、トニ・エルドマン(2016年製作の映画)

4.5

なんと愛らしい。
映画を完成度で測ると、しゃーないなーというレベルやけど、測れないものばかりが溢れてる。モフモフの巨人がゼーゼーいいながらモソモソ部屋に入ってくる、無償の愛を担いで。そんなモフモフを裸
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残像(2016年製作の映画)

4.0

奇跡のような濃い緑で 覆われるオープニングから転じて、部屋いっぱいが真っ赤に染まるシーケンスはこれも奇跡のようだ。
仕事や生活の糧が誇りが剥ぎ取られ踏みにじられにつれ色彩も枯れていく。
無駄なものを一
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三度目の殺人(2017年製作の映画)

4.5

是枝監督の最高傑作だ。
画面と音響の作り出す空間はいずれも奥行きが深く、どのカットも静謐に始まり終わる。長回しを使わずオーソドックスに被写体を収める。
驚くべきは面会室のカットバックだ。
切り返した先
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トリュフォーの思春期(1976年製作の映画)

4.0

十時からシリーズのおかげで小屋で初めて見ることができた。
トリュフォーは、好きなんだけど心揺さぶられることがない困った作家なんだけど、この作品は深く刺さった。
冒頭の坂をひたすら駆け下りるつかみは小屋
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大脱走(1963年製作の映画)

5.0

僕の映画ライフの原点であることを再確認。我が座右の銘、"へこたれず、しぶとく"はここで生まれた。何があっても、ラストシーンが心にある限り、何度でも立ち上がれる。そしてトンネルを掘り続けた二人にこそ訪れ>>続きを読む

きみはいい子(2014年製作の映画)

5.0

空虚感に支配された遠い絵の中を漂うだけの主人公たち。
一転ドキュメントタッチで子供達の表情を観せ、転がりだす。ぐっとカメラが、照明が、録音が、触感や体温まで伝えようとする、伝わってくる。
見えなかった
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野火(2014年製作の映画)

4.5

目を背けようとしても眼前に突きつけられ、背けることを許さない、剛腕な映画でした。
川をわたってしまった人間たちの、なぜか色艶のよい様が怖い。

岸辺の旅(2015年製作の映画)

5.0

大傑作。ざらついた絵、不自然に切り返すといなくなっていたり、ゆっっっくり照明が灯るとそこに現れたり、滝壺の影や地鳴り、黒沢らしい小宇宙が本当に怖い。だけどこの作品は優しい。なんの変哲もない砂浜なんだけ>>続きを読む

セールスマン(2016年製作の映画)

4.0

大阪の住之江に住んでいた新婚当時、マンション4階にもかかわらず、部屋に誰かが侵入している形跡があって、家内の下着が何回かに分けて盗まれた事件があった。
新婚気分が吹っ飛び、不安に苛まれた。
日々が暗雲
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ワンダーウーマン(2017年製作の映画)

3.5

絶妙なテンポ感をもつジェンキンス作品。いつ以来だろう、健在健在。奇想天外なファンタジーが地に足をしっかりおろしている。
セクシーコスチュームがリアルでダークに煙る市街戦に溶け込んでいるのはある意味驚異
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関ヶ原(2017年製作の映画)

3.0

大きい絵を撮る原田監督に期待しつつ鑑賞。実録調のつかみはグイグイ来た。作者独白のナレーションは俯瞰するようで、また突き放すようで、更にドライな風合いを加える。
屋内を人々がドタバタ行き来するダイナミズ
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獣道(2017年製作の映画)

4.5

清澄な水と山に囲まれてこの息苦しさ。どこを探しても見当たらない居場所を求めて群れる若者たちのたたずまいがええなー。特に吉村界人、こんないい役者がいたなんて知らなかった。虚しさにあらがい悪あがきする。ど>>続きを読む

スパイダーマン ホームカミング(2017年製作の映画)

3.0

この身の丈にあった感がなんともええなー。特にマイケルキートン組の手作り感満載な感じとセコさが大好き。
ジョンヒューズの切なさまではいかんかったけど、ギーク友達との絡みは楽しかった。

だけどラモーンズ
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20センチュリー・ウーマン(2016年製作の映画)

4.0

実にコクのある作品だ。
何しろオカンが男前だ。パンクはダメでトーキングヘッズは以外にいけるシーンは爆笑爆笑。
クラブでの息子の心からの笑顔の写真、誕生日に飛行機に乗っているオカンの笑顔のフラッシュバッ
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ジョジョの奇妙な冒険 ダイヤモンドは砕けない 第一章(2017年製作の映画)

3.0

けっこう楽しめた。
外連味たっぷりの原作の割に丹精に描いていたのに驚いた。
キラークイーンが口に飛び込みカタカタなるところは三池の真骨頂だな。
グロくて不条理で。

マンチェスター・バイ・ザ・シー(2016年製作の映画)

5.0

取り返しのつかない、癒えることのない傷を、凍てつく波が癒すことなく行きつ戻りつする。冴えた絵の中で暗く透徹した色が大きくうねる。潮の香りが漂ってくる。
その土地にいることだけで傷が抉られ耐え切れない主
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牯嶺街(クーリンチェ)少年殺人事件 デジタル・リマスター版(1991年製作の映画)

5.0

闇に遮られ、押入れ、蚊帳に遮られ、明らかに意図してなんだろう、決して中心に迫らない。画面中央に現れない。偶然の積み重ねである。その先にようやく見えてくるものはひとつではない。
積み重ねるのにこれだけの
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映画 夜空はいつでも最高密度の青色だ(2016年製作の映画)

4.0

正攻法で正統派の家族映画を撮り続ける、撮り続けて欲しい、という見えない呪縛を振り払うような野心作。
ことばに囚われ、あー、呪縛を意識し過ぎて観念にいってもーたー、と嫌な予感が画面に漂い始めた矢先に、自
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僕とカミンスキーの旅(2015年製作の映画)

3.5

ウェスアンダーソンばりの外連味たっぷりの語り口、野望いっぱいで野卑な主人公にグイグイ引っ張られ、前のめりになる。
ところがなんと本領発揮の道行きに入ってから失速する。
カミングスキーの純愛に引っ張られ
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グッド・ウィル・ハンティング/旅立ち(1997年製作の映画)

3.0

バンサントはやや苦手な監督だけど、この作品は彼のフィルモグラフィーの中でも異色にストレートだ。
ロビンウィリアムズというかなり苦手な俳優とジミー大西化する前のマットディモンが涙目で心通わせるのだ。うー
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午後8時の訪問者(2016年製作の映画)

3.5

執念のあまり目力を通り越して、目が座ってしまった女主人公の運動をただただ追う。ビビットな色彩設計が絵を深みをもって支える。紛れもないダルデンヌ節だ。
今までのダルデンヌ作品は生存本能に突き動かされる主
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人生タクシー(2015年製作の映画)

4.0

人間の顔って味がある。カメラの前に入れ替わり立ち代わり収まりにくる。姪っ子のくるくる変わる表情も愛らしいが、パナヒ自身のそれが一番いい味だ。好奇心と人間愛に満ちたいー顔だ。
表現を政治に閉ざされて、絶
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哭声 コクソン(2016年製作の映画)

4.5

なんとイビツ。けれどそのヒズミから凄まじいエネルギーが迸る。
ラテンな祈祷師がもう最高で爆笑してしまった。めったに人に落ちるもんじゃない落雷にやられるなんてー、と嘆くおばさんにも爆笑。
癒しキャラの警
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突然炎のごとく(1961年製作の映画)

3.5

小屋で初見。今観てもタッチが瑞々しい。
アドリブなのか乱暴に撮りっぱなし、ぶった切りつなぐ大胆な編集。当時は随分荒いなーとあまり乗れなかった記憶があるが、再会にした今日はリズムが心地よかった。
登場人
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ハクソー・リッジ(2016年製作の映画)

3.5

戦場の死臭が臭ってくるような虚無感。ヒューマニズムのかけらもない即物表現が秀逸。反面、これ、衛生兵でなんとかなるレベルちゃうやん、と感じさせてしまう皮肉。粘りに粘るけど、祭りの後感は否めない。大仰な音>>続きを読む

昼顔(2017年製作の映画)

4.0

『真夏の方程式』以来、久々の西谷弘を堪能した。夏の坂道をぐーと駆け下り、曲がりながら再び坂を登っていく自転車。ズームアウトして港町を俯瞰する。虫の声。
冒頭でもう旧友に再会したような気持ちでいっぱいに
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22年目の告白 私が殺人犯です(2017年製作の映画)

3.0

日々ロックという熱量に溢れた音楽映画の傑作をモノした入江監督の娯楽大作。
腑に落ちない展開がどんどん回収され腑に落ちていくが普通に収まっていく。
うーん、あの密着取材してる二人やヤクザの親分のシーケン
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未来よ こんにちは(2016年製作の映画)

3.5

シネマイーラ、3日連続。
観終わって家内に、フランス映画のこのテイストにしてはハッピーエンドやったなー、と感想を述べると、え?どこが?と意外そうだった。
フランス映画独特のほろ苦いペーソスと皮肉を彼女
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(2017年製作の映画)

4.5

僕は映画を観るとき、どんなに悲惨な題材でも、希望のかけらを探してしまう。
希望を見失いそうになったとき、何度となく映画に救われたから。暗くて狭い小屋の片隅で、とりあえず明日やってみるか、小さな勇気をも
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T2 トレインスポッティング(2017年製作の映画)

4.0

ボイル監督、大御所に収まらず、みずみずしいタッチが健在で嬉しくなる。
男二人女一人の肩を寄せあいじゃれあうシーン、ランニングに誘い出し街をスーッと見おろすショット、平原での追悼。
挿入されるトレインの
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無限の住人(2017年製作の映画)

2.5

もう三池作品はいいかな、と思いつつ、大傑作だった『十三人の刺客』にひょっとしたら再開できるかも、という期待を込めて最終日に駆け込んだけど、残念ながらそっと閉じ。
もういいかな。

LOGAN ローガン(2017年製作の映画)

3.5

見ていて辛くなった。痛くて重かった。
薬で昔のウルバリンを彷彿とさせる一瞬、それも束の間で、哀しいくらい弱い。
大好きなキャラだったからこの重い幕引きは辛い。ミュータントにも無常が訪れる、その狭間でひ
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メッセージ(2016年製作の映画)

4.0

シャン将軍の下りがなかったら今年ナンバーワンだったかも。
あそこで腰からヘナヘナと崩れた。

開巻一発、講義の場面で生徒達とニュースディスプレイの切り返しが素晴らしい。
呼応して、次の日の空っぽの講義
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家族の肖像(1974年製作の映画)

4.5

ビスコンティ自らの絢爛絵巻を敢えて死んだ世界と吐き捨て、くすんだ色で撮ってしまう凄み。自身を葬ってしまうのだから。
若者達の薄明かりで抱き合う場面の美しいこと。ヘルムートバーガーのアナーキーでカミソリ
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