このレビューはネタバレを含みます
いい映画。脚本というよりは演技と画(と音楽)で持っていくタイプ。
演技はブラッドリー・クーパーもキャリー・マリガンもとにかく素晴らしい。マヤ・ホーク率いる子供たちも。家族のシーンは少しフェイブルマンズを感じた。
レニーはどうしようもないし、「パパともママとも寝たんだよハッハッハッ」とかドン引きだけど、愛に嘘はなくて。
レニーの妹が分人主義的なことを口にしてたけど、人間ってやっぱりそういう複雑な生き物だよなあ、と。
とはいえフェリシアの「彼は裏切ったわけじゃない」「私のおごりよ」「恋しい」はつらすぎる。
個人的に好きな、会話をロングショットで撮るカットはどれもよかった。
絵画のような舞台のような部屋+スヌーピーで描く喧嘩のシーンも新鮮。
長回しと音楽のパワーの使い方も上手かった。
モノクロパートは最初の勾配のついたカーテンから始まるシークエンスとか最高で、映像としてはすごく好きだった。
でも過去と現在を頻繁に行き来したりするわけじゃないし、時間的にもわりと連続してたからカラーとの区別はあんまりよくわからなかった。ただただ幸せだった時期が白黒なのかな。