リウ・ツーシンの短編を原作にした中国のSF映画。太陽系消滅に備え、地球連合政府による太陽系からの地球離脱計画が進む。離脱計画を計算すると、月に地球が激突することから、世界の核保有国から核兵器を集め、月のクレーターに敷き詰めて、月を機動から外そうとする。一方で、科学者アンディ・ラウが、事故死した娘をデジタル生命により蘇らそうとする話がサイドストーリーとして描かれる。これがやがてメインストーリーと一体になる。
なにしろ、3時間の長尺だから、計画に反対するテロ集団との闘い、無重力空間での格闘などの見せ場がてんこ盛り。そのため、なかなかストーリーが進まないし、『妖星ゴラス』に『アルマゲドン』、空中戦は「トップガン」のデジャブが拭えない。面白いけど、説明セリフ、説明ショットが多く、カメラも動き過ぎる、といった欠点があるものの、圧倒的スケール感、驚きのCGと映像美。そして地球を救うための自己犠牲といった見せ場の連続に、時間を忘れさせてくれる中国製娯楽作だ。
