樺太柳葉魚

ホーリー・トイレットの樺太柳葉魚のネタバレレビュー・内容・結末

ホーリー・トイレット(2021年製作の映画)
3.9

このレビューはネタバレを含みます

フランクが目覚めると倒れた仮設トイレの中。腕に鉄の棒が貫通し、身動きできない。何が起きた?! という導入部。頭を打って記憶が飛び、自分がどうしてこんな状態なのか思い出せない。先日、マンホールに落ちる映画を観たけど、こちらもどういう状況で落ちたか思い出せず、自分の居場所が分からなくなってましたね。危機的状況に陥っても冷静で居られるよう、日頃からパニック映画を観てライフハックを貯えるようにしている私でした。とにかく鉄の棒(建築資材でちゃんとした名前があるはずだけど知らない。調べたらそのまま鉄棒らしいのですが)が刺さった腕をどうにかしなければいけない。フランク、きちんと止血に使える物を持っている!備えあれば憂い無しですね。私も見習わないと。なんかイケナイ白い粉も所持してるようですが。外から仕事仲間のホルストがマイクで楽しげに喋ってる声が聞こえる。笑い方がゲスい。こいつが犯人じゃないの?と思ったら、やっぱりそうでした。いかにも嫌な奴っぽい笑い方してる。しかし、この時点でフランクはホルストに突き落とされた事を思い出さず、なんとかスマホから電話を掛けるのです。マンホールに落ちた人もスマホを駆使してたから、文明の利器は有難いですね。ホルストは「すぐ行く」と言いつつ来ない。絶対犯人じゃん!フランクの閉じ込められた仮設トイレはリゾートホテル建設予定地にあり、今はホルストの生家が建っている。ホルストは生家をダイナマイトで破壊するつもりなんですね。ついでにフランクも。二人の間に何があった?さっさと思い出せ、フランク。ずっと仮設トイレの中でストーリーが進行するのですが、状況説明が結構スムーズ。声だけのホルストがクソ性格悪そうなのや、父親が嫌いらしいのも伝わる。そして謎の日本人タケシ。なんで名前?名字は?剛田?寿司あるよ!って海外の方、本当に寿司好きね。カウントダウンも日本語で!と、なぜか親日的。ドイツだから?いや、同盟国の時代は終わってるはずなんだが。それはさておき、爆破されるとフランクも吹っ飛ぶ。なんとかしなければ。頼りのスマホを便曹に落としたり、火を付けて興味を引こうとしたら危うく焼死しかけたり、フランクの悪戦苦闘っぷりが気の毒な程。サンドイッチはいつから持ち歩いてるんだか、腐ってるし。鞄にサンドイッチ入れっ放しは駄目でしょ。可愛いうさぎに癒されたりしつつ、さあ、どうなるフランク?
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