Paula

私たちの声のPaulaのネタバレレビュー・内容・結末

私たちの声(2022年製作の映画)
1.0

このレビューはネタバレを含みます

Tala: We don't always get to choose
   the life we live. Do you think I
   chose to clean other people's
   houses, to watch over Sara,
   who constantly wanted...
コロンビア・ビジネススクールの教授シーナ・アイエンガーの著書『選択の科学』によると人は生まれながらにして "選択" をしなければならない運命なのかもしれない。

オムニバス的~ぃな話の群像劇風モキュメンタリー映画として一本の映画にそれぞれ監督の個性あふれるというか、それが裏目に出たどうでもいい、つまらない、同情心を煽る中途半端さが否めない映画作りがなされている。失礼、辛辣で💕

Dr.P: That was... the stinkiest job
   I've ever done.
Nurse: Oh, thank God you said that.
    I was hoping this wasn't normal.
    Plus you were all up in that
    sandbox.

特に2人の小さな子供を持つシングルマザーが、日々のルーティンを維持しようと奮闘する姿をあたかもコマーシャルのデモテープ用に描いているのは勝手でも日本(国籍は韓国)の恥として子供が子供をベビー・シッターするのは、幼児虐待に繋がる犯罪行為なので、アメリカに行く際に高級車をレンタルしたのはいいけど子供を車に一人にするのは気をつけなさい... プワー・ホワイトによって警察にチクられてイエロー・キャブは御用なんてね? その点、車に関しては、今は、パチンコ狂い(差別用語を失礼)の親御さんが車に子供を放置することはなくなったけれどこの時期、熱中症で無駄に命を落とした子供さんが何回も報道されったけ? 誘拐事件もねぇ... ダーリン?(コマーシャルの数珠繋ぎ、これを知っている方は結構な年をブッコいておられる。失礼)


キャサリン・ハードウィック監督による『Elbows Deep』より
「こんなモデル級のホームレスは居らんやろ~ぉ? 往生しまっせ⁉」なんてね? そんないい加減なセット・アップでも人の尊厳にかかわる "validation" について描かれていたのはある意味、短い時間でよく捉えていると言えて、精神的な障害や認知に問題がある方は大概物に固執する。それを本人に確かめもせずに捨てると...意外なことが起きますってか?

リアルな体験談をベースにしたストーリーを一話、二話と連続して展開すると、最初はアンソロジーである全ての短編が同じ「実話に基づく」流れになるのではないかと思ってしまう。そんなことが、あたしのような猜疑心の塊の者にとっては、その小細工があざとく映ってしまう。

リーナ・ヤーダヴ監督による『Sharing a Ride』...
脚本家の半生を描いた『タクシードライバー』の一場面を彷彿とさせる出会いから、トランスジェンダーのセックスワーカーによって裕福な形成外科医のディヴィヤ が自分自身のアイデンティティを発見するシナリオで従来の物語構造を打破する短編でもあり、ハリウッドでは使い古された複数の映像の断片を組み合わせてひとつの連続したシーンを作るモンタージュを使いゴージャスなジェンダーによる解放的なイメージが中心なのに控えめな女性向け物語となっている。

いかなる媒体からも子供を守る非営利団体のコモン・センス・メディアによると肯定的メッセージに挙げられた内容...
Everyone deserves a second chance.
People can change. All people deserve
love. Service to others brings its own
rewards. Sometimes we are capable
of more than we give ourselves credit
for. There's life beyond Instagram
perfection.

レビー小体型認知症と肩を並べる薬物依存による幻覚。DeNAの新助っ人も起こした今流行りの日本人がその行為が好きすぎて日常茶飯事に欠かせない虐めやDV。社会が否定的であったジェンダーのアイデンティティ。新しい親子関係など今社会が直面しているホットな話題を取り上げているけれどもショート・ストリーが持つ曖昧な内容と深くは描けない欠点が多少なりとも重い内容に諸に反映されてしまい、尻切れトンボ的な結末を避けようとしてもそのアッサリ感は止めることはどうしてもできずに空虚感だけを残してしまっている。はっきり言って、個人的には上っ面だけしか描けない非常につまらない映画となっている。だからショート・ストリーを集めたアンソロジーは、ジャンプ・スケアを多用するホラーやツイスト・エンディングの意外性を持ってくるSci-Fi映画向きと言っても良いのかもしれない。

それと本作『私たちの声』は、5月8日からデジタル・プラットフォームで配信が開始されている。日本の著作権というモノが裏社会と何ら変わらない縄張りという遺物の上に成り立っている。たとえ、ジェンダーに対する差別のない世の中を作り上げようとする世界でも、今でもジェンダーに対して歪んだ偏見を大事にしまっている者にとっては、そんなことどうでもよくなる矛盾を生むこととなっている。
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