すごくいい作品でした。
1980年ごろのアイルランドを舞台にしています。
大家族で父親もがちゃ親で、いい家庭環境とはいえない9歳の女の子コットが主人公です。
母親の出産に際し、親戚にあずけられて新しい世界を知ることで成長していく話です。
「粉ミルクは人間が飲んで牛乳は子牛が飲めばいいのに」
発想がすごいし、大人では出てこないですね。
子供の育つ環境ってやっぱり大切だなと思いました。子供は大人と違って自分の意志で環境を変えれないですから。大人の責任はほんとに重いです。
主人公のコットも親戚の家にあずけられなければ、違う世界があることを知らずに成長していくことになります。
この差は大きいなと思います。
まさにはじまりの夏ですね。
エンディングの後、コットがどうなったのか気になります。
あの父親のもとでは必ずしも幸せになれるかはわからないので複雑な気持ちの余韻が残ります。
沈黙は悪くない。
忘れないようにしたいです。
⭐︎4.2の85点です。