千年女優

パスト ライブス/再会の千年女優のレビュー・感想・評価

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
2.5
2000年。互いに12歳の時にソウルでクラスメートとして過ごし、成績トップを争いながら恋心を育むナヨンとヘソン。直後にナヨンが両親の意向でカナダに移住したために疎遠になった二人が12年後にナヨンがNYに移住、ヘソンが兵役を終えたタイミングでFacebookを通じて再会し、交流を深めていくも再びすれ違う様を描いた恋愛映画です。

コロンビア大学で演劇を学んだ後にオフ・ブロードウェイ公演で業界入りした韓国系カナダ人のセリーン・ソンが自身の体験をベースにして脚本から手掛けた長編映画監督デビュー作で、共に海外生まれの韓国系俳優グレタ・リーとユ・テオが織り成す物語が高く評価されてアカデミー賞二部門を始めとする米国の各賞にノミネートされました。

『ミナリ』『ブルー・バイユー』らと同じ、移民二世や三世の成長に伴って増加傾向にある韓国系移民を主人公とする作品で、運命的と思われながらもすれ違う淡い恋愛模様を綴ります。とは言え文化の対比への深堀りはそこそこに「過去の男」と「現在の男」を比べる様はお姫様シンドローム的で折角の題材を不意にしている感ある一作です。
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