ShinMakita

パスト ライブス/再会のShinMakitaのレビュー・感想・評価

パスト ライブス/再会(2023年製作の映画)
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☆俺基準スコア:3.0
☆Filmarks基準スコア:4.0




ソウルに住む12歳の少女ナヨンは、家族でカナダに移住することになった。彼女は同級生のヘソンが好きで、彼もナヨンに好意を抱いていた。しかし韓国での最後の日、お互いに思いを告げられずに別れてしまう。

12年後…ニューヨークで戯曲を書いていたナヨン(英名ノラ)は、SNSでヘソンが自分を探していることを知る。大学生のヘソンとSkypeを通じて連絡を取り合うようになったナヨンだが、お互いに生活環境が異なり、会うこともなくやり取りは止まってしまう。

さらに12年後…ナヨンは変わらずNY暮らしだが、作家アーサーと結婚し穏やかな日々を送っていた。そんなある日、社会人になっているヘソンが休暇でNYを訪れて…

「パストライブス/再会」


以下、ノーベル賞、ピューリッツァー賞、ネタバレ賞。


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ラブストーリー映画というのは大抵ファンタジーで、観客に夢を見せるのが常。しかし本作は夢ではなく現実を見せてきます。と言ってもそれはツライものでも痛いものではなくて、ちょっとだけ淋しい気分にさせてくれるものでした。小学生らしい微笑ましいデートとPC上だけの触れ合いを経て24年ぶりの再会…そこに燃え上がる炎は無いけど、確実に間違いなく「恋」は在ったんだなと。そしてそれは人生の通過点として消えていくのであります。
51年(月末にゃ椿五十二郎だが)生きていりゃ、こういう経験の一つや二つはあるもので、十代の頃の彼女を思い出して連絡取ってみたりSNSで探したりなんて、みんな身に覚えあるでしょ。自分に照らし合わせて、じんわり胸が熱くなったり涙目になったりする、そんな映画でした。この映画に出会えたのも「イニョン」だよなぁ^_^

ニューヨークの風景が、いかにもアメリカというよりは「明らかに異国だけど、どこか懐かしい感じ」がして派手さがなく良かったな。キューピーのCMみたいな町描写なんすよね。主要3人…ナヨン、ヘソン、アーサーも等身大な感じがして良かった。まぁナヨン役の女優さんがちょっとティ・ロン(男たちの挽歌のホーさん)似なのがノイズだったのは俺だけでしょう。とにかく、今年1番素敵な映画ですよ。オススメ!
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