夏休みフランスからスペインにやってきた8歳の男の子アイトールは自分の性自認に悩み心を閉ざし反抗的、だが叔母が営んでいる養蜂園を訪れたり美しい自然の中で葛藤しながらも次第に心を開いていく…と言うお話。とにかく8歳のアイトール役ソフィア・オテロが素晴らしい。8歳と言う自我が形成途上の幼い主人公ゆえに本人にかける周囲の言葉が非常にセンシティブ…だが「あなたはあなた」「性別なんて関係ない」「今は混乱してるだけ」「家の中だけで勘弁してくれ」と言った色んな台詞がかえって本人を翻弄していく様な気もした…皆んなの眼差しは概して優しいんだけどね。しかし、まだ8歳の子供だから、と言う話ではないと思う所が非常に悩ましい、個人的に同じ年頃の子供がいるが故に余計にそう感じた、自分ならどんな言葉をかけれるのか？しっかり話を聞き寄り添えるのか？結局、色んな葛藤が本人の腑に落ちるきっかけはミツバチや大自然の中にあった様に私には見えたが本当に芯が通ったのかどうかはまだまだと言う気もするし、これからもっとたくさん悩ましい事にぶち当たるんだろうけど…ただ、あの家族なら大丈夫かなと言う気はした。迷子になった弟を皆んなで探す時に、弟が本当に呼んで欲しい名前「ルシア」を真っ先に叫んだお兄ちゃんが素敵すぎて感動した
