原作が寺沢武一で監督が川尻義昭。50分ほどのOVAだが、当時の海外で人気が出そうな布陣だね。アダルティなバイオレンスアクションでとっても濃密。
近未来の東京が舞台。といっても設定は2014年とのこと。とっくに過ぎてる。しかも劇中のセリフから米ソの冷戦がまだ続いているようだ。
元刑事で探偵のゴクウ。冒頭でヤバそうな敵もサクッとやっつけて任務をこなしちゃう。クールでイカすキャラクターが如何にもな寺沢チック。
バイク女やクジャク女などのエロスを兼ね備えたサイバーパンクテイストも面白い。
そして警察が白龍なるカジノ経営者が裏で武器商人をしていると追うが、特捜班が悉く自殺していく。この事件にゴクウが手を出し、かつての同僚・ヨウコと行動を共に。
実は敵の部下であるクジャクの羽根を背負う全裸女の催眠術で刑事たちは自殺していた。
クジャクの催眠術を逃れる為に左目を潰したゴクウは、何者かにより全世界のコンピュータネットワークにハッキングできる能力と伸び縮みする武器を与えられる。
最強武器を手に入れ圧倒的強さで敵陣に単身乗り込み敵を抹殺するゴクウ。
雰囲気は格好良いが案外ザルな脚本だ。
まず、私立探偵だったゴクウは誰からの依頼も無く何故に白龍を追ったのか?それに対する説明は何も無い。ノーギャラで悪党退治をする探偵なの???
ゴクウにネットを自由に操れる能力を授けた者も特に説明が無い。原作はもしかして攻殻機動隊よりも前なのかな?そう考えるとこの設定を作ったのは凄いが、やはりチート過ぎる能力だなぁ。
ゴクウということで如意棒も振り回す。もみあげの長いキャラクターもちょっとお猿っぽい。西遊記パロディって意味ではドラゴンボールにも通じるね。裸ネクタイにジャケットという謎のいでたちだが、実は中に変なシャツを着ていたことも判る。