おくぽん

ビヨンド・ユートピア 脱北のおくぽんのレビュー・感想・評価

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ゴスペルの先生おすすめだったので。
脱北のドキュメンタリー。
2組の家族の物語。

始終ハラハラと緊張感だった。
死と隣り合わせの川や獣道、警備隊や警察に見つかれば強制送還、ブローカーの裏切りなどのリスクがあり、時折隠れ家での穏やかな休憩はあったものの、本当に脱北成功となるまでは肉体的にも精神的に厳しいかったのではないかと、もし自分だったら…と考えさせられた。
また、鑑賞中は脱北者が黒人奴隷と重なり、映画「ハリエット」や黒人霊歌を思い出した。

北朝鮮のことを殆ど知らなかったので、歴史とかも知れた。
「最高指導者」が聖書を持ち出して神のように振る舞っていたことに驚いた。
これを隠すために聖書を禁止しているのにもビックリだった。
今、教会で霊の学びをしているけど、聖書を捻じ曲げて、元を辿れば聖書なことが本当に多いんだなぁと。
国民を蔑ろにして、戦争準備をしているのが日本も同じ道を辿ってるんじゃないかと思えた。

国を出て真実を知って欲しいけど、知ったからといって幼少期から受けた教育や価値観との葛藤があったりして心穏やかというわけにもいかず、真実を受け入れた先でも、故郷を失い、友人親戚にも会えず、偽りの世界であっても故郷が懐かしく思われるのがやるせない。

強制収容所に送られてしまった息子さんの母ソヨンさんの夢は息子さんと一緒にご飯を食べること。
いつかその夢が叶いますように。


牧師さんの話の中で出た聖書箇所。

[ヨハネの福音書 12:24]
まことに、まことに、あなたがたに言います。一粒の麦は、地に落ちて死ななければ、一粒のままです。しかし、死ぬなら、豊かな実を結びます。

聖書 新改訳2017©2017新日本聖書刊行会 許諾番号4-2-3号
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