橋口幸生

マリウポリの20日間/実録 マリウポリの20日間の橋口幸生のレビュー・感想・評価

4.5
ロシア軍包囲下の街にただ1人残った記者が撮った「マリウポリの20日間」。

戦場でも何でも無いアパートや病院を戦闘機やミサイルが襲い、妊婦や子どもが命を落とし、Z印の戦車がカメラに砲塔を向ける。ニュースやSNSで見る断片的な映像とは全く印象が違う。市街戦がどれほど悲惨で、恐ろしいものなのかを思い知らされる。

月並みに言葉にはなるが、やはり「地獄」としか表現できない。快適な映画館で何不自由なくこれを観ている自分に、罪の意識を覚えてしまう。支援疲れなんて言葉は気安く使うべきではなく、できる行動はするべきだと思い知らされる。。。

記者が生き残ってこの映画を公開できた事実自体が凄まじく、これほど今観られるべき映画は無い。

アカデミー賞ドキュメンタリー部門受賞作。
橋口幸生

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