風景に、スクリーンに映し出される映像に、圧倒されっぱなしだった。何一つ見逃したくなくて、瞬きさえしたくなかった。荘厳で美しく、険しく恐ろしい自然。見渡す景色も近くの細部も、一部始終が印象的だった。
牧師は自己中心的で傲慢で卑怯で、全く聖職に適していないんだけど？教会もお払い箱にしたくての左遷がこの赴任？
「今は川を渡れない。2日後に渡る」という忠告を無視して横断を決行し、通訳を死なせたのに、自分に非はないと思っていたあたりから、もう彼の運命は決まっていた。
宣教といえば、スコセッシの「沈黙」があるけれど、あんなガッツも体力もなく…
言葉で通じ合えない分、写真を撮ることで人や風景を所有したかったのか？
村の姉妹は彼にとって救いだっただろう。でも人を殺した後で、姉に誘われたとはいえセックスするってどうなん？って、さすがに本人も気が触れてきて(罪の意識かはわからない。殺人や性交がバレるのが怖かっただけかも)、逃げ出し(姉の馬盗んでるし)、死という報いを受ける。行き先は当然地獄でしょうけど、彼にとってはアイスランドという地獄に既にいたので、あまり変わらないかも？
次女の表情や振る舞いが素晴らしくて天使だったんだけど、監督のお嬢さんだそうで、なんとなく納得。
