圧倒的に詩的で、圧倒的な様式美であった。
荒みがちな自然なのだが、これでもかというくらい美しく撮られている。
渋い男たちがいちいち味わい深くて、ジョニデの美青年っぷりが際立つ。
どの文化圏でも死と川は>>続きを読む
デプレシャン監督の映画にまつわる映画エッセイ。本人の成長や映画好きへのインタビューなどがあり、映画好きなら共感する部分も多いので楽しめる。
アメリカ先住民とフローズン・リバーのミスティ・アッパムについ>>続きを読む
フィクションだからこそ練られたディテールが効果的で、小さなエピソードにある会話や仕草や表情に説得力がある。
父の悲しみ、母の悲しみ、姉の悲しみ、それぞれ違うのだが、違うなりに寄り添い合って、尊重し合っ>>続きを読む
ボイスオーバーで説明し過ぎ。それを映像で見せるのが映画っちゅうもんでしょ。無駄に間延びしたシーンも多くて緩すぎる。ファンタジーな展開も私には無理。何故こんなに高評価なのか、さっぱり理解できない。
寡黙な主人公もいいが、他の登場人物たちも非常に味わい深い。
サンフランシスコの晴れた空はくすんでいた。
黒人たちがずらっとひな壇に並ぶのカッコいい。
青いシャツ、チノパン、ピーコート、ニット帽。シャレ>>続きを読む
NTLは3本目だが、イギリスの演劇のクオリティの高さに毎回驚かされる。
今作も演出も役者の演技も素晴らしかった。二部上映前の映像スタッフのインタビューで、カメラワークやカットなどを計算し尽くして撮影し>>続きを読む
マリアンヌ・フェイスフル追悼。可憐な歌声よ…
色彩がヴィヴィッドで、画面の中の物の位置にセンスがある。
消したい発言に被さるピー音がうるさい。それに呼応するかのようにベートーヴェン「ピアノ・ソナタ第>>続きを読む
マン・レイが1920年代に撮った四つの即興的な映像詩に、スクワールが即興的な音楽を付けた。
それぞれが単品だと、前者は映像アーカイブ、後者は映画関係者の趣味の音楽となりそうな感じなのだが、この即興✖️>>続きを読む
前衛でアングラでサイケでエロでグロで琵琶法師!
現代ではあり得ない倫理観…昭和が怖すぎる。
廃屋で主要キャストがシリアスな面持ちでいる背景では女性2人がレズ行為中…って!
梶芽衣子の、ゴミ捨て場で亡く>>続きを読む
ロボットって秘密守れないんかい⁈
宇宙空間や宇宙船の設備、ガジェットもろもろにセンスがあってきれい。プールで無重力になったところ、ドキドキした。
物語は、彼らなりに幸せになりましたってことで可もなく不>>続きを読む
映像も登場人物も全部好き。
アリスは感受性が高いが卑屈なところが全然ない。
ルーザー感のある主人公だが、責任感があって、ほどほどに優しい。
床屋での通訳、伸ばされた巻き毛が戻るとこ、トイレでの号泣、証>>続きを読む
観る価値のない映画だったが、観なければその価値があるかどうかはわからないわけで…
監督の前作が良かっただけにガッカリしているというのもあるが、いやいややっぱりこれは駄作でしょ。
登場人物の誰1人として>>続きを読む
どんな体型だって、本人が正々堂々としていれば美しいのだ。
エテロの着る服の襟ぐりの開き加減が絶妙に良い。彼女は自分を知っている。好きな男でも一緒に暮らすことはできない。彼女には彼女の生活、流儀、流れる>>続きを読む
被災者たちの、無数にある物語のうちのひとつをファンタジー風に…
ふたりの健康な身体性が、物語を動かしていたと思う。
デヴィッド・リンチ監督追悼。
造形物に独特のセンスがあるし、詩的なムードもあって悪くない。
カイル・マクラクランは顔が整い過ぎていて、大根役者に見えてしまう…ツインピークスのようなオフビート感のある>>続きを読む
ブラックの映画に出てくる女性2人のタイプが本作でも2話とも踏襲されている。片方は奔放でわがままで外交的で芯が弱い、片方は控えめで内向的で芯が強い(『女っ気なし』だと前者が母親、後者が娘)。
第一話>>続きを読む
現役時代に目一杯働き、リタイア後は自転車走行を生きがいとする男性達の言葉と姿。
『遭難者』のサイクリストが言っていた、「苦しくて自問自答しながら峠を越えた時の風景が最高」というセリフ通りの体験をさせて>>続きを読む
なんでこの邦題?原題はトネールというこの作品の舞台になった街の名前なのに?だからトネールという街で起こったあれこれという解釈なのに?第一に優しい人なんて全然いなかったような…
2011年の『女っ気な>>続きを読む
母娘が本当の親子に見えてきた。模倣なシングルマザーと、それを反面教師にして真面目な娘。ジェスチャーゲームが最高で、なんてみんな芸達者なんだ⁈
シルヴァン、シャツの下はいつも黒いロックなTシャツで、家>>続きを読む
良い人なんだけど微妙にずれている主人公。いつも割に合わない人生を送っていた感、うまく醸し出されていた。
サイクリストの男の気持ちはわかる。彼女のことがもう好きじゃないから別れたい。しつこいメールにもイ>>続きを読む
最高なホームドラマ。
ヴィルヘルム・ハマスホイをリスペクトした完璧なインテリアが美しい。
上質な素材でデザインもこの上ない衣装が素晴らしい。
完璧だった母親が、その完璧さゆえに夫に捨てられる。夫は彼>>続きを読む
在蘭経験があるので、よく知った風景も多かったが、観光的な目線ではなく、そこに暮らす人々の営みが散りばめられていて、より身近に感じられた。
その場所にかつて生きたナチスの被迫害者について、そこでナチスが>>続きを読む
カウリスマやキジャームッシュのインタビューが見どころ。
ジャームッシュがフィンランドに行った時、カウリスマキが迎えに来た。雪が降っていたがキャデラックの幌は壊れていて閉まらず、オープンカー状態。カウ>>続きを読む
控えめに言って最高な映画。ナンニ・モレッティがナンニ・モレッティという、これでもか!というくらい面倒くさい映画監督を作り上げている。こんなに面倒くさいのにちゃんとついてくるスタッフの存在はは、全映画監>>続きを読む
いつまででも見続けた過ぎて、終わると寂しくなる作品。彼の世界観が妙にフィットするのよね。
人の家を見るのが好きってめちゃわかる。ローマの住宅街をヴェスパで走るの最高。
音楽も大変良い。
にしても、皮>>続きを読む
どうすればよかったか?と、問われれば、どうすることもできなかったよね、という答えしかない。
出てくる人みんな頭おかしい。4浪もさせて医学部入れるとか、脳内の混乱が極まっているのに国家試験20回受けさせ>>続きを読む
後半に突然の爽やかスィート場面があったりし、サリー再来のホラー場面があったり、起伏はあるんだけど、メリハリのテンポ感がイマイチ。グロシーンの間に挟まれる静止画やフラッシュバック映像も洒落ているんだけど>>続きを読む
姉妹と彼女らを取り巻く人々の日常。皆、その時々の気分や感情に正直で、確かに生きるってこんな感じなんだけど、にしてもその公平や公正を考慮しない感じに振り回される被害者もいるわけで。
500キロ飛ばして姉>>続きを読む
『チェーザレ・ボルジアあるいは優雅なる冷酷』を読んだ後で鑑賞。ルクレツィア役のマルティーヌ・キャロルは綺麗で、衣装も豪華だしピッタリだと思えたが、チェーザレ役のペドロ・アルメンダリスが全然イメージと違>>続きを読む
演技の上手い2人が夫婦喧嘩をするとすごいことになるな…
スカーレット・ヨハンセンのデヴィッド・ボウイの仮装が最高だった。アダム・ドライバーが最後に歌う歌も良き。芸達者な人たちだ。
ローラ・ダーンのど迫>>続きを読む
いちいち決まっている構図とカメラの動きが秀逸で、見惚れた…
朝のお詣りの流れるような移動がコミカルにキマっている。屋内での立ち振舞いもテンポ良い。山田五十鈴のキレッキレな京言葉のセリフに男はんたちもタ>>続きを読む
このタイトルだとわかりにくいが、地下の水道ではなく、汚物を流す下水道。
排泄物にまみれて絶望に次ぐ絶望。しかしやりきれないのは、身内の裏切り。愛し合っていたと思っていた男が妻子持ちだったり、部下に後>>続きを読む
いろんな歪さに満ちていた。山間は大自然かと思えば、ダムという人間の作った巨大なインフラがある。ジャンヌ・バリバールは口角を上げると顔が歪む。近所の女は息子を預かってくれるが、善意ではない、など。
ダイ>>続きを読む
隅から隅まで好き過ぎた。
シェリフ、めっちゃいい奴、でもって最終的には人妻と…
フェリックス、気が早い勘違い男…
子猫ちゃん、いい味出してる…
ギヨーム・ブラックって飛び込みが好きなんだなとつくづく…>>続きを読む
思春期の少女たちの信念や心の機微が直球で伝わってきた。まだ自分の運命を切り開くことのできない彼女たち、友情も大切だけど、離れ離れの切なさを味わいたくないからガードしてかかるの、よくわかる。
キラキラの>>続きを読む
ナンパに余念がない青年ら、ズルするしか術のない少年ら、隙を見せたり見せなかったりする女性ら、安全と利益を気にする運営者ら、白鳥呼べるおじいさん、クロアチアで20歳の女の子と過ごした夏を語る70歳男、平>>続きを読む