仮面の大使

夜明けのすべての仮面の大使のレビュー・感想・評価

夜明けのすべて(2024年製作の映画)
4.1
 優しさ溢れる映画。

 PMS(月経前症候群)を抱えており、生理前にはイライラを抑えられなくなる藤沢美紗(上白石萌音)。パニック障害を抱え、生きがいを失っていた山添(松村北斗)。生きづらさを抱えた二人が互いの事情を知り、少しずつ支え合う物語。

 生きづらさを抱える人に寄り添ってくれる素晴らしい映画でした。

 PMSにパニック障害。ただでさえ生きづらい世の中にあって障害とともに生きることがどれだけ大変か。軽はずみにわかるなんて言えない。でも、理解していきたい。想像していきたい。

 藤沢と山添が寄り添っていく姿。周りの優しい人々。特に山添の元上司を演じた渋沢清彦。彼がある場面で流した涙に見てるこちらも涙した。なぜここまで人に優しくなれるのだろうか。この優しく温かい世界にずっと浸っていたかった。

 生きづらい今。いつまでこれが続くのかと不安になることも多い。でも明けない夜はない。夜明けはいつか訪れる。そう思えばまた生きていける気がする。
 
 見終わったあと、心がポカポカした気がした。人生に疲れているすべての人におすすめの映画です。



 
 

 
 
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