男性特有の自尊心の描写というか考慮がスポンと抜け落ちてしまっている印象。（原作は女性作家）山添さんのようなタイプの男性は、栗田科学に残るという選択肢は天地がひっくり返ってもできないタイプだとほぼほぼ言い切ってもいいと思う。年収や生活水準を下げることがどうしてもできないように、一度競争社会が染み付いてしまったひとがそのフィールドから完全に下りるというのは坊さんが悟りを開くくらい難しいことだとおもう。パニック障害を克服したことよりも、山添さんが人生の一貫性へのプライドを諦められたことの方がよっぽど奇跡的で不可能を現実にしたとすら感じた。本当に夜は明けたのだろうか？山添さんにとっては、ここからが勝負どきなんじゃないかな、でも、きっと大丈夫
