優しいけれどPMSを患っていてイライラを制御出来なくなる事がある藤沢さんと、パニック障害を患う無愛想な青年・山添くんの出会いを描いたお話し。
普通物語りって序盤は静かに始まり、話が進むに連れ紆余曲折や波乱な展開になっていきますが、本作は話が進むに連れ穏やかに温かくなっていく、優しいお話し。
人ってそれぞれどこかに生きづらさを抱えていたりしますが、心が荒んでいくのってその抱えているものそのものじゃなくて、人に理解してもらえない孤独感のせいだったりします。
でもその孤独って、ほんのりとした優しさだったり、ほんのりとした思い遣りだったり、ほんのりとした笑顔に案外簡単に癒やされたりもします。
なんとなく少しだけでも、人が人の心や気持ちに思いを馳るだけで世界は変わる。
夜には遠くの星星に思いを馳せ、昼になって星が見えなくなってもそこに星がある事を知っていれば青空の向こうにも星空を見る事ができます。
そんな風に思ってくれる人が一人でもいれば世界は少し明るくなる。