大きな出来事があるわけでもなく、ただ淡々と日常が流れていく映画。でもそこには淡々とは過ごせない二人がいて、でもその二人が出会って少しずつ変わっていくお話。
生きづらい人が居場所を見つける話になりがちやけど、居場所は元々用意されてる感じがして、それがよかった。序盤、本人が肩身狭く感じてしまってることはさておき、周りに守ってもらえてるというか。どうしてあげたらいいかはわからんけど、ただ見守る。干渉しすぎないけど、何かあったら助けてくれる雰囲気が全体にあった。
藤沢さんと山添くんが中心やけど、職場の人達の会話も聞こえてくるから、同じ空間で過ごして見守ってる気分やった。普段からこういう会話が繰り広げられてるんやなってことがわかるようなちょっとした会話が散りばめられてた。やからこそ、藤沢さんと山添くんの変化に、一緒ににこにこした。
山添くん「男女の友情が成立するか？ っていう、ま、どうでもいい話をする人がよくいますよね」←最高
その質問をする人を揶揄するためにわざわざ言ってるような口調ではなかったところも含めて好き。くだらないわけではなくてどうでもいいんよな。人による。わかる。
見てから1週間経ってもまだこの映画のこと考えてるくらいには、心に残る作品。
